ハンコにまつわる色々なお悩みがあるかと思いますが、一番のお悩みはこちらじゃありませんかね?
「綺麗に捺印できない」
それを解消するのにずっとこんなことが言われております。
「の」の字に押すと綺麗に押せますよ!
これって正しいのか?
まずは回答から、この方法は正解です!
今日はそんなお話です。
綺麗に捺印するのに「の」の字を描くように押す方法は正しい
理由はこう
人間には必ず癖があります。
右に力が入る方、左もしかり、手前だったり奥だったり。
ハンコを押すのに必ず力が入りやすい癖があるんですね。
ちなみに私は左に入る癖があります。
これは押すときに限らず朱肉をつける時も一緒で、左癖のワタクシは左に多く朱肉がつき、左に重心がかかって押すようになる。だから無意識に押すと、左はくっきり右は薄っすらになるワケです。
つまりこの癖を消すために「の」の字に押すのが正しいと言われております。
ぐるぐる回すことによって力が均等にかかりますからね!
朱肉によって力の入れ方も変わります
これは案外ご存知ない方も多いかもしれません。
朱肉によって特性が違うんで、使う朱肉によっても押し方は変わります。
この2つの大きな違いをニュアンスで書くと、びちゃびちゃとべたべた。
まずはイメージを掴んでいただくために、その特性からご説明します。
スポンジ朱肉
スポンジに朱肉のインクが染みていてどちらかというとびちゃびちゃしているイメージです。
そのため朱肉をつける時のノリがよく、紙への朱肉の離れもいいんです。
ただし色合いが結局はインクですから、そこそこです。
つまり事務用の捺印に特化した朱肉といえば分かりやすいでしょうか。
なので押すのも比較的簡単です。
練り朱肉
朱色の粘土のような塊なのでベタベタした感じです。
そのベタベタをハンコに付けて、紙に転写するってのが練り朱肉の特徴です。
色合いは最高なんですが、押すのに多少力が必要になります。
簡単に押せる訳ではないので、日々の事務作業に使うには若干大変かもしれません。
なので普段より強い印象を与えたい時の重要な契約だったり、書画の作品の最後に押すイメージでお考えください。
結論
押しやすいけど、色合いがイマイチなスポンジ朱肉
押すのにちょっと力が必要だけど、綺麗に鮮明に押せる練り朱肉
このように特性が違うので、押し方も当然変わります。
次はその押し方を画像付きでご覧いただきましょう
押し方実例
ここではそれぞれの朱肉を、ただ押した場合と、「の」の字を書いて押した場合に分けてご紹介したいと思います。
スポンジ朱肉でただ押した場合
見ていただくと分かりますが、特に「の」の字を描かなくても、多少雑に押しても結構綺麗に写ります。
スポンジ朱肉で「の」の字を描いた場合
やはり均等に力が入るんで、僅かですけどこの方がくっきり鮮明に捺印できますね。
スポンジ朱肉は押しやすさと乾きやすさにに特化した朱肉なので、このように押し方によって差が出にくい、要するに押しやすい朱肉なんですね。
練り朱肉でただ押した場合
これはどちらかというと右に力が入った感じですね。
やはりベタベタした朱肉なので、より均一に力が入らないとかすれてしまいます。
練り朱肉で「の」の字に押した場合
最初に書きましたが、押すときだけでなく、朱肉をつける時にも癖が出ます。なのでそれを防ぐために、朱肉をつける時も「の」の字を描くのが理想です。
そしてグリグリ「の」の字を描くように押すと綺麗に捺印できます。
このように押し方によって差が出やすいのが練り朱肉の特徴です。
多少腕は問われますが、上手に押せればこの上ない綺麗な捺印が可能になります。
なんでもそうですが、上手く見せるには多少の練習は必要です。
ただハンコの場合、きちんと信頼できるお店で作ったハンコと上質な朱肉を用意すれば、数回コツをつかむ練習をするだけで、誰でも綺麗に捺印できるようになりますよ!
では最後にワタクシはいつもお客様にお渡しする印影用の捺印の風景をご覧いただいて終わりとさせて頂きます。
ご静聴ありがとうございました♡