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成人の節目に贈る実印は親から子へ伝えたいメッセージが込められています

  1. 印鑑の物話
  2. 147 view

年の瀬も迫ってまいりましたが、毎年この時期になると成人式のお祝いとして実印を贈られる親御様にご来店いただきます。
子どもたちの成人式に合わせて特別な実印を選ばれるためですね。
実印は単なる印鑑ではありません。
親から子への愛と責任のメッセージが込められた、心からの贈り物なのです。

実印の意味と親から子へ送る意味

成人になることは、新たな責任と自立の始まりを意味します。
そんな節目だからこそ、人生を大きく左右する実印を贈ることにより深い意味があります。
ご存知の通り実印は、車の購入や重要な契約など高額な契約の際に必要になってきます。

成人と未成年の大きな違いは責任の有無です。
つまり親の承諾なしに、自分で大きな決断ができるようになるんですね。
これは良いことでもあり、怖いことでもあります。
実印を捺す必要があるときは、いずれも高額な取引のときです。
その大切な瞬間にお子様が判断を間違えないよう、親御様から実印を贈られているんですね。

親から子への想い

鈴印では創業以来「実印は親から子への贈り物」とお伝えしています。

親父はよく、実印は喪服と似ていると言っていました。
なんとなく伝わりますかね?
私もそうでしたが、成人の頃ってビシッと決めたスーツには魅力があったけど、真っ黒の喪服にはあまり魅力を感じなかった。
だから「いらない」なんて言ってたんですね。
ところが「絶対に必要だからこれを機に用意しておきなさい」と強い口調で諭されたものです。
そして実際に喪服で列席した際に、「これがわかっていたんだ」と感謝する。
確かに実印も似たようなものです。
契約の席について初めて「これがわかっていたんだ」と感じるものですから。

つまり相手からどう見られているかを大人になったら自覚しなさい。
喪服にも実印にもそんな親から子へのメッセージが込められています。

実印は人生の大切な決断のときに捺すもの

実印を捺す瞬間は、人生で特別な意味を持ちます。
その瞬間は新たな節目でもあり、また豊かな人生の始まりでもあります。
しかし誤った捺印は、人生に大きな影響を及ぼす可能性があります。

つまり実印とは、重要な瞬間に正しい選択を促す役割を持つんですね。
そのときに親御様からいただいた実印を使うことで、深い愛と期待を思い出して正しい決断をするようになるのです。

保証人としての責任

成人となると、大きな法的責任も伴います。
特に保証人は非常に重い責任を伴うため、慎重な判断する必要があります。
未成年なら保証人になっても親が取消権を持っていますが、成人の場合はその判断はすべて自己責任になります。
連帯保証人に至っては、そのすべての負債を肩代わりすることになりますから絶対に捺してはいけないシーンです。

実印は、そうした重要な決断の際に親御様の思いや願いを思い出させ、正しい選択をするための道しるべとなります。
友人の弁護士によると、連帯保証人になってしまうことは意外にも多く、その多くが友人からの依頼によるものだそうです。
そして捺印した翌日に連絡が取れなくなることも少なくないそうです。

実印は、そうした状況において深く考え、慎重に行動するための一助となるんですね。

私自身、当ブログや店頭にてこのようのお話をしているためでしょうか、お客様から教えていただく機会も増えました。
実際に成人の際に実印を贈られる方のメッセージは真意が詰まっていました。
そのため今ではそのメッセージを引用させていただき、親から子へ贈られる際には一緒にお渡ししています。

ご存知でしょうか?
実印は親から子への贈り物です。
なぜなら親御様からプレゼントされた実印は、押す時必ず送り主の顔が浮かぶからです。
実印を押す瞬間は人生の中で、最も大きな節目です。
その一生忘れられない大切な一瞬から、豊かな人生がはじまります。
しかし一方で保証人のような誤った捺印をしてしまうと、真逆の運命を辿ってしまいます。
つまり、実印を押すという行為は、その後の人生を決めるほどの重要なタイミングでもあるのです。
実印は親から子への贈り物。
その言葉に隠された本当の意味は、親から子への最上の愛です。
ある方はこのようにおっしゃいました。
「私は実印を贈る際、3つの想いを込めました。責任、自覚、そして親の愛です。いつまで経っても子供は子供です。心配なんです。でもいつまでもついている訳にはいきません。だから大切な子供たちの人生を守るために、私は実印を贈りました。」
この贈り物には、そんな親御様の大きな愛が込められています。
この世で一番大切なあなたのために。

つまりみなさん、お守りとして贈られていたんですね。

残念ながら卒業記念でもらった印や100均で買った印では、深く考えずに気軽に捺しても責任が伴わないような錯覚があります。
ところが印鑑登録をしている以上、どのような印でも実印です。
そのため親御さんから実印を贈ることで、捺す時に顔が浮かぶよう、決断の際に間違えないよう、願いを込めているんですね。

最後に

私たち鈴印は、お子様の成人のお祝いに贈る実印を通して、親御様の想いを形にすることを大切にしています。
この大切な時期に、親から子への愛と期待を込めた実印を贈ることは一生の記念になるはずです。
ぜひ、そんな想いもお聞かせください。

実印は、ただの印鑑ではなく親から子へ託すお守りです。
毎年この時期になると、成人を迎えるお子様にプレゼントされる実印を求めるお客様で溢れかえります。
このことは私たちにとっても、大切な使命を感じさせていただく機会となっています。
親から子へ贈られる実印は、そんな想いが詰まっています。

追伸

来年2024年の成人式は、年明け早々1月8日だそうです。
準備はお済みでしょうか?
今ならまだ成人式に間に合いますので、お急ぎの場合でもお気軽にご相談ください。

 

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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