突然ですが、あなたの会社の印鑑を見たことがありますか?
「そんなこと考えたこともなかった」という方が、おそらくほとんどだと思います。
でも創業90年超の印章店として、あることに気づいてしまったんです。
業績が伸びている会社ほど、印鑑にこだわっている。
これは偶然じゃない。
そう確信しています。
印鑑はその会社の「覚悟」を表す
契約書に押される印鑑は、単なる「記号」ではありません。
その会社が「この仕事に全力で向き合います」という意志の表れです。
だから、安い三文判を使っている会社と、しっかりとした印鑑を使っている会社では、書類に押した瞬間の「重み」が違います。
相手はその差を、無意識に感じ取っているわけです。
印鑑は、あなたの会社のブランディングの一部なのです。
法人印・銀行印・角印、3本の選び方
会社の印鑑は主に3種類あります。
- 法人実印:登記・契約など最重要書類に使う。会社の「顔」となる一本。
- 銀行印:金融機関との取引専用。実印とは別にすることが望ましい。
- 角印:請求書・見積書・日常業務に使う。使用頻度が最も高い。
業績が伸びている会社が共通してやっていること、それはこの3本を揃えていることです。
もちろん一気に作るのはそれだけ高価にもなるため、創業時は1本でも、必要に応じて買い揃えています。
素材は「象牙」を選ぶ理由
法人実印と銀行印には、もしご予算が許せば、迷わず象牙をおすすめします。
理由はシンプルです。
半永久的に使え、使うほどに育っていくから。
会社の実印は、設立から清算まで、会社の一生に寄り添う道具です。柘植やツノ材は経年で劣化しますが、象牙は正反対。押せば押すほど朱肉なじみがよくなり、年を経るごとに印影が安定していきます。
チタンも耐久性は申し分ありませんが、手彫りができないという制約があります。鈴印では手書き版下を使って唯一無二の仕上げにしていますが、印鑑を大切に考えるお客様ほど、やはり手彫りにこだわる傾向があります。
そして象牙には、もうひとつ見逃せない効果があります。
契約の場で相手が象牙の印鑑を取り出したとき、その場の空気が少し変わります。「うちも次は象牙で」と、実際に来店されるお客様が少なくありません。印鑑がブランディングとして機能している、という話は、こういう場面にも表れています。
仮に柘植が10年、象牙が100年持つとすれば、長い目で見ればトータルコストが逆転することもあります。
角印こそ、手を抜くな
見落とされがちなのが角印です。
「毎日使うから安いもので」という発想の方がいますが、逆です。
毎日使うからこそ、お客様の目に触れる回数が多い。
請求書・見積書・納品書、すべてに押される角印は、会社の「日常の顔」です。
滲んだ印影、欠けた文字。
それを見たお客様が何を思うか、想像してみてください。
だからこそ、私たちは角印こそ力を入れています。
印鑑への投資は、会社への投資です
3本セットで、良い素材・良い職人に頼んだとしても、法人印鑑は決して高い買い物ではありません。
会社の存続期間を考えれば、1日あたり数円のコストにしかならない。
その数円を惜しむかどうかで、会社の「覚悟」が問われている気がします。
業績が伸びる会社は、細部に手を抜かない。
印鑑は、その最たる例のひとつです。
あなたの会社の印鑑、今一度見直してみませんか?