昨日ある尊敬する経営者の方に質問されました。
改めてそんなお話をし、ちゃんと理由があっての事だったので、今日はそんなお話を。
鈴印さんって営業ってしてないの?
タイトルだけ見ると、お店閉めちゃったみたい♡
ご安心ください!今日も明日も明後日も営業してますよ!
今回はその営業じゃなくて、営業マンが外回りや電話営業ってしてないの?って方の営業。
「営業やってないですね〜」
以前はやっておりましたよ。
だって親父と一緒に仕事してる頃は、ずっと一緒にお店にいると息が詰まって倒れそうなんで♡
それ営業じゃないじゃん♡
真面目な話、以前は会社関係の大きなお取引先も多かったのでワタクシが配達もしてましたし、ご注文伺いにもお邪魔したりしておりました。
ただやっぱ時代の流れと共にご注文の数は減りますし、同じく動いても時間に対して効果がなくなってきちゃったんですね。
自分が従業員なら言われたように営業もしますが、今は経営者ですから時間や仕事の配分は自分でちゃんと考えないといけません。
なのでワタクシが代表になると同時に、外回りのお仕事はご遠慮させて頂くようにしました。
鈴印が営業をしない3つの理由
営業をするしないは、それこそ業種や営業形態によって様々。鈴印も取り扱い商品や経営方針が違えば当然営業はすると思います。
ただ現時点では、考えておりません。そんな3つの理由を改めてご紹介しましょう。
①人手が足りない
あまりおっきい声じゃ言えませんが、一番の要因はこれ。
店頭での接客ももちろん自分たちでやりますし、ご依頼を受けてからの製作もかなりの部分を自社で手掛けます。
店頭では実印や銀行印などの長く使う商品をお求めのお客様が多いですから、ご満足頂けるようお時間を掛けてご説明させて頂いております。
そして製作もそれこそ細部まで徹底的に気を配りますので、結構時間は掛かります。
つまり外に出せる余力がないんですね。
なので基本的にご来店頂いたお客様にきちんと対応できるよう、鈴印の場合は店頭で待機というスタイルを柱としております。
実際一言で「ハンコ」といってもその種類や数は膨大です。そしてその膨大な数の中からお客様に一番合った商品をお求め頂きたいため、やはり全て揃ってる店頭にご来店頂くのが一番分かりやすくもありますからね。
②営業は価格競争に巻き込まれがち
どちらでもそうなんでしょうか?ハンコも相見積もりの際、価格競争が厳しい業界でもあります。
実際みなさんも卒業記念で頂いた事ありませんか?ハンコを。
あちらも鈴印で取り扱いの商品と比べますと、下手すると価格が二桁違います。
まあそれは極端な例ですが、営業に行ってお願いしても値段を叩かれ結局安かろう悪かろう商品を納めなければなりません。
鈴印として最低限守らなければいけないのは品質です。
品質を落とす商品を納める位なら最初から関わらない、そんな想いも密かにあります。
もちろんやり方次第では営業をする事でお客様のお役に立てる場合もあるはずなんですが、現時点でそれが見いだせないため、今は行っておりません。
③必要な時に思い出してもらいたいから
実印は特にみなさんそれぞれのタイミングがあります。
ある方はお子さんやお孫さんが産まれた時、ある方はご自身で車や家を買う時。またある方は成人式の贈り物だったり、ご結婚のお祝いだったり。
だから突然お宅を訪問して「実印いりませんか〜?」って言われてもねぇ〜。
それよりはいざそのタイミングが訪れた時に「あっ!あそこ行ってみよう!」って思い出してもらいたいんです。
押し売りじゃどこかで不安と後悔の気持ちが残ると思うんです。だからご自身のタイミングと想いが高まった時を我々は待ちたいのです。
まとめ
こうやって改めてブログに書くと、なんて馬鹿正直な!なんて自分で思っちゃいましたね。
でも一方で、これまでずっと祖父の代からそうやって馬鹿正直にやってきたんですよね。
お代を頂戴する以上は、絶対それ以上に情熱と手間暇を掛けたいですし、1本たりとも不満足な商品は提供したくないですから。
そうやって80年以上もやってきましたからね。これからもその部分は変わらずでいいのかな?なんて思います。
上手く考えればまた別の方法も見つかるんでしょうけど、それはまた自分に余力ができてからでいいのかもしれません。
今はただひたすら、まじめにコツコツ参りたいと思いますよ。
結局それが一番の最短ルートだったりもしますしね。