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黒水牛角印、在庫希少のお知らせ

  1. 印材
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前々から言われていたことでしたが、残念ながらいよいよ現実的になってきてしました。
鈴印でも昔から非常に人気の角印が黒水牛です。
柘植と比べて圧倒的な強度を誇り、かつ漆黒の高級感は最上級品ならではの特徴で、捺印頻度が高い方から圧倒的なご支持をいただいておりました。

しかしながら残念なことに、今後の安定供給が非常に難しくなってまいりました。

 

黒水牛角印の特徴

水牛は天然材のため、同じ黒水牛でもその品質には大きな差があります。
また中には黒水牛に似せたプラスチック印などもあり、それらも市場に多く出回っているようです。
まず本物の黒水牛の印の最大の特徴は、強度です。

特徴1:強度

角印として最もポピュラーな印材は柘植ですが、圧倒的な強度の差があります。
印章に切っても切り離せないのが朱肉ですが、朱肉には油が含まれるため、柘植の場合は染み込んで柔なくなる傾向があります。
対して水牛は爪などと同じタンパク質のため、油の影響を受けません。
そのため比較にならないほど長くお使いいただくことが可能です。
参考にこれまでの体感値ではありますが、柘植の場合約10年くらいで作り替える必要がありますが、黒水牛の場合はその5倍は持つ感じです。
劣化して作り替えのコストと手間を考えますと、黒水牛の方がコスパが高いと言えます。

特徴2:高級感

漆黒の艶は角印の特徴でもある曲線を見事に表現し、見た目にも惚れ惚れするほどの高級感を醸し出します。
またこの艶は、そのまま品質の良し悪しにも左右されます。
鈴印で扱う黒水牛角印は、最高級小山良製の特上品のみで、とにかくきめが細かい。
きめの細かさが独特な艶と高級感の源泉でもあり、触れた瞬間に良いものであることを理解できます。

また重量で見ると、柘植の24gに対して黒水牛は37g。
僅か13gではありますが、人の手はその僅かな差を感じ取ることができ、持った瞬間に欲しくなる魅力も備えています。

特徴3:押し心地

たまに誤解されている人がいらっしゃいますが、印章は固い方が捺しやすいんです。
柘植や、極論を言えばゴム印などは、それと比べると柔らかいです。
柔らかいからギュッと捺しやすいと感じるようですが、実際は逆です。

私個人的にこの特徴は椅子や靴底に共通していると思っていますが、固い方が疲れませんよね?
昔教えていただいて納得したのが、柔らかい座面や靴底は触れた瞬間は心地よいんだけど、長時間となると体重を点で支えるようになるそうです。
対して固い場合は、面で支える。
つまり疲れにくい。

話は逸れましたが、印章にも同じことが言えます。
柔らかい印の場合、ある程度力で押し込める気がしますから、捺しやすいと勘違いしやすいんです。
ところが実際は固い印面の方が平らな捺印面に対してフラットになりやすいため、スッと軽く捺せるんです。

柔らかい方が捺しやすいと感じる一番の原因は、市場に多く出回る機械彫刻が問題かと思います。
そもそもが平らになっていない印面は、力を入れないと捺せないため渾身の力を込めて捺印。
毎回力を込めますから手は痛くなるし、印章もあっという間に痛みます。
対して手彫りの固い印は、上記の通り捺印することを前提に彫っていきますから、まるで芯を食うようにスッと捺せます。

 

黒水牛角印、在庫希少のお知らせ

在庫希少をこうしてご報告するにあたって、みなさまにも状況がご理解いただけますよう原因を詳しく調べました。
すると残念ながらこちらも納得の回答が来てしまいました。

水牛個体数の減少に伴う、角数の減少

黒水牛の印材は、水牛の角を原材料とします。
水牛は東南アジアで、農耕用の家畜として育てられていたんですね。
つまり人力では限界があるため、水牛の力を借りて農作物を耕していた。
ところが近年はトラクターなどの機械化に移行しているため、水牛の個体数が激減。
それに伴って当然印章の材料も、入手困難になってきていました。

これまで何度か水牛が入手できなくなる時期がありましたが、特に大きさが必要になる印はいよいよ本格的になってきたようです。

角印は切ってみないと分からない

一見大きく見える角ですが、根本の大部分は空洞のため、実際に材料として使えるのは先端のみ。
さらに木材などと同じで、天然ものは切ってみないと分かりません。

では一体、何が分からないのか?
それはつまり品質です。

上記でも申し上げましたとおり、鈴印で仕入れているのは最高級品のみ。
ところがいざ切ってみるとそのほとんどが、鈴印クオリティに満たないものが多数。
具体的にはツノの芯が大きくて穴が開いていたり、大きくヒビが入っていたりと、きめの細かさにはほど通りものばかり。
つまり印章としての役割を果たせないため、鈴印で取扱うことはもちろんできず、またメーカーさんも製品としては販売致しません。

 

以上を改めてまとめますと以下になります。

  • 産出国の東南アジアが機械化のため個体数の減少
  • 個体数減少に伴い、優良材の減少

 

最後に

鈴印で一番人気の黒水牛角印のサイズは24ミリ。次が21ミリとなっています。

角印は会社の顔とも言われ、ある程度大きさがあった方がしっかりした法人様との印象から、信頼性も高まります。
そして今回の問題は、その24ミリ・21ミリ共に対象となっています。
現時点で確保できた印材は、各3本づつを残すのみ。
今後の安定供給も難しく、すでに予約はしていますが入荷未定、つまり切ってみないと分からないといった状態になっています。

本当これまでも鈴印としては非常に人気の商品だっただけに、今後どうするか?は現在検討中です。
少なくとも現時点で間違いなくご用意できるのは、残すところ3本づつとなっています。
もしご検討をされている方がいらっしゃいましたら、お早めにご購入されることをオススメします。

併せまして、もしこちらをご覧の方で同様の小山良製黒水牛の21ミリ以上の新品在庫をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひお声かけください。

今後、本当に貴重な材料になる黒水牛角印、残念ながらすぐに購入できるのは最後になってしまいました。

 

黒水牛角印の購入はこちらから

 

 

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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