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実印は親としての最後の贈り物

  1. 鈴印と人
  2. 44 view

本日はお客様の言葉をご紹介します。

先日友人から、成人を迎えるお子様に実印を贈りたいとの相談を受けました。
当ブログでも書いていますが、実印は親から子への贈り物です。
日本においての実印は重要な意思決定の際に捺すものですから、それを贈ることは親子間の深い絆と新たな人生の節目を祝う象徴として受け継がれているんです。
そして今回のお客様でもある友人の言葉から、親から子への最後の贈り物であることもわかりました。

実印は親としての最後の贈り物

お客様とLINEでのやり取り

その友人をイメージしていただくために少しだけ紹介しますと、年齢は私とほぼ同世代で、経営者でもある実直なタイプの男性です。
今回二十歳になるご子息のために実印のご注文をいただきました。

本人も二十歳の時にお父様から素晴らしい実印を贈られていたそうで、息子さんが二十歳になったので同じようにプレゼントしたいとのことでした。
ご注文の際に直接話すだけでなくLINEで補足を何度かやり取りし、その中には以下のような文面もありました。

友人
親としての役目というか大人になるアイテムを渡すのが楽しみです。

 

子を持つ親として、また作り手としてこれほど気持ちが昂る言葉はありません。
作り手としてはただの作業ではなく、世代を超えた絆の一部を形作ることを意味していますから。
そんな熱量のまま一気に取り掛かりました。

イメージ

写真は法人用なのでご注文内容とは異なりますが、鈴印ではご注文いただいてからまずは完成イメージを共有するためのイメージを書きます。
それを元に、友人は判下と一緒にご長男と色々とお話をされたそうで、その後LINEが送られてきました。

実印の意味をワタクシなりに伝えました。親父が俺に残したかった想いだったり、今親父になったからこそ渡したい気持ちだとか。

が、本人は😦???って感じです。
熱量が少々足りなかったのかと反省しています。💦

数十年後か家族ができた時に価値必ずわかる日が来ると思ってます。

これで親としてのイベントがほぼ終わるのかと思うと淋しさと成長してくれた嬉しさとって感じです。

お忙しいところ実印宜しくお願い致します🙇‍♀️
楽しみにしています。

そこには二十歳を迎える先輩親子の関係が溢れていました。

実印を贈ることは、親として最後のイベント

当ブログではお客様の声などを反映しつつ、私なりに実印を贈る意味などを書いていますが、改めて自分はまだ未経験であることを感じる一文がありました。

これで親としてのイベントがほぼ終わるのかと思うと淋しさと成長してくれた嬉しさとって感じです。

長男が二十歳になるのはまだ数年先の我が家ですが、なんとなく予感はあるんです。
あと数年後には一緒に遊んでくれないんだろうな?とか。
いずれは完全に離れていくんだろうな?とか。
だからこそ、それまでに何を残せるのか?
その時に何を渡せるのか?
でも実際にその時を迎えていない状態では、それらは机上の空論です。
その答えがこの一文に凝縮されているように感じたんですね。

なんで親にならないと親の気持ちってわからないんでしょうね?
子供たちが成長することがこれ以上ない喜びであること、立派に育って欲しいと願う気持ち、そのために振る舞ってほしい態度であったり、伝えたいことは山ほどあるのに、全然伝わらないもどかしさ。
想いを目一杯込めた贈り物だから、伝わってほしいんですけどそれがなかなか・・・
まあ自分もそれまで一切考えもしなかったのにですよ。

今回の一言から、そんな想いの全部を込めて贈るものが実印なんだと気付かされました。
そこには言葉だけでは表せない伝えないことがたくさん詰め込まれています。
残念ながら、本人が欲しくて仕方がないものではないのかもしれません。
でも親としてありったけの想いを込めた贈り物であることは間違いありません。

親から子へ贈るものは本人が欲しいものではなく、今はわからなくても将来的に価値を高めるものなのでしょう。
これこそ親から子へ伝えていきたい伝統ですよね。
まあ欲しいものはどうせ自分で買うでしょうから♡

最後に

LINEの中でも触れられていますが、実印の意味がわかるのは少し先になると思われます。
それでいいと思うんです。
だって逆に考えたら二十歳で実印を意味を知っているって、どれだけ過酷な人生を送ってきたんだって話ですから。

とはいえもし価値をお伝えしたいのであれば、一応未経験ながらも私なりにお客様の声を参考にしつつブログにまとめていますので、よろしければ実印と一緒にお子様にお贈りいただけたらと思います。

 

今回の言葉で素敵な親子関係を継承されていることが羨ましいと思いつつ、実印が世代を超えて親子の絆を担っていることを改めて教えていただきました。
ありがとうございます。

あなたがお子様や大切な家族に贈ろうと考えているものは何でしょうか?
物理的な贈り物かもしれませんし、教えや考えなどの価値観かもしれません。
日々の忙しさの中で、最も大切なメッセージを伝える機会を見逃してしまいがちですよね。
二十歳の記念に実印を贈ることに込めた想いは、それらを全て含めた継承であるような気がしてなりません。

あなたの心に残る、最も大切な贈り物は何ですか?
どの家族にもきっと忘れられないほど思い出深い贈り物があったと思うのです。
そんな宝物のような体験をぜひコメント欄で教えてください。

 

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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