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親から子への贈り物

  1. 印鑑の物話

昨日Facebookを眺めておりますと、こんな写真と共にある投稿がありました。

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カウチンとシルバーウォレットチェーンを息子に譲った。
こんな時をずっと待っていた。
 



悔しいことにぐっとくるものがありました。

だってこの投稿を拝見しまして、様々な物語が頭をよぎったんですね。


親から子への想い、子から親への想い。


自分から息子に何かを譲るであろう物語 

そして親父からもらった記憶・・・


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その記憶は、確か高校生の頃でした。

私の仲の良いある友人が、彼は普段からとってもオシャレな男だったんですが

凄くカッコいい茶色の革ジャンを来ていたんです。

それはこんなジャケットでした。

imgres

A-2フライトジャケット


当時は映画トップガンの影響もまだまだ残り、ミリタリージャケットが特に人気があった時代だったように思います。

かと言って高校生に買える代物じゃなく、どうやって手にしたのか疑問に思って聞いてみました。

すると彼はこう答えました。

「えっ?これ?これいいだろ!親父が着てたのもらったんだ!」



彼のお父さんはスタイルも良く、見た目も若く、着てる服とかも高校生が物凄く憧れるような、そんなスタイリッシュなお父さんでした。

 

買ってもらったんじゃなくて、親父が着ていた革ジャンをもらった・・・

そんな物語に何とも言えない羨ましさと格好良さを感じ、なんかその時勝手に「いずれはそんな親父になりたい!」なんて思った物でした。 




もしかするとと思い、私も帰って親父のクローゼットをこっそり覗いてみました。

するとやはり出てきました、革ジャンが!


興奮して袖を通してみると・・・


体型があまりに違う親父だったので、もう悲しい位ブカブカ。

しかもデザインも高校生が気に入るそれではなく・・・



しかもタイミング悪く、それを親父に見つかり

「それ欲しいのか?着るならやるぞ!」

珍しくとっても嬉しそうに話してくれる親父に「こんなデカいのいらない!」とも言えず

もらっても結局一度も着なかった事はここだけの秘密ですけど♡




思い返すと、もしかすると私の革好きは、この高校生の時の出来事で決まったのかもしれませんね。 

それ以降は服を買う度に、いずれ自分の息子に譲るんだから、その時になっても素材が痛まず味が出てカッコいい革の服が欲しい!なんていつも思ってましたもんね。

結婚もしていなかったのに(笑) 


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そんな記憶が一日頭をよぎっておりますと、不思議とそういうお話を頂けるんですね。

以前に当社にてご長女様の銀行印をご購入されたお客様から、今度はご次女様の銀行印のご注文をインターネットにてご依頼頂きました。


しかもこんな一節と共に・・・


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長女が、今度小学生になるにあたり、
印鑑と通帳を見せたところ、自分の印鑑を
見て、その美しさに感動していました。

 

そこで、また今回の次女にも、すてきな印鑑をお願いいたします。
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以前ご注文頂いたデータを調べてみますとちょうど6年前

そうなんです!

ご長女様が誕生されたのを期にご注文を頂いていたのですね。

我々からしますと、つい先日の記憶。

しかしながらお一人の方が誕生され、もうすぐ小学生。

そこには言葉では伝えきれない果てしない物語が存在します。

その期間の親子の物語、そしてその判をご覧頂いた時の状況を想像すると、感動が止まりません。

自分はそういう仕事をしていたんだ!

親子の絆は永遠の物です。

子供の幸せを願わない親はいません。

自分の子には少しでも素敵な人生を歩んでもらいたい。

全ての出来事にその想いは込められているのです。

そこまで書いていてふと思いました。

その贈り物はもちろん形ある物だけではない。

言葉や思い出も・・・

もしかすると私の親父が残してくれた最大の贈り物

それは

「実印は親から子への贈り物」

この言葉なのかもしれませんね。

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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