当店で扱っている「オールインワンミニ」。
前回ブログでご紹介したとおり、オールインワンミニに含まれるハイブランドで使用されているレザーの入手ができなくなりました。
そのため、捺印マットの素材を、新しい革に切り替えることにしました。
今回、その革を仕入れてきましたので、ひと足先にご紹介します。
友人の紹介で、革の専門店へ
私自身、これまでブログで再三お伝えしています通り、かなりレザーが好きです。
憶えている限り一番古い思い出は、幼稚園の頃、革靴が欲しいと言って、ダメと言われ、それでも欲しかった記憶。
大人になってからは、それはそれはありとあらゆる革を購入し、職人さんにお願いして一点物を作っていただいたことも数えきれず。
好きこそものの上手なれとばかりに、おかげさまで、良い革とそうじゃない革をある程度は見分けられるようになっていると、勝手に思っています。
そんな趣味が高じ、また今回の捺印マットはコストを抑えたい想いもあって、自作する前提で話を進めました。
とはいえ、実際に革を買い付けた経験などありませんから、革に詳しい友人に相談。
そして、とある革の専門店を訪ねてきました。
お店に一歩入ると、店内は大好きな革の香りでいっぱい。
これが本当に最高の匂いで、思わず深呼吸。
所狭しと並ぶ色とりどりの革を眺めているだけで、時間を忘れてしまいます。
そしてこのショップの革は、とにかく驚くほど品質が高かった。
もうね、興奮が止まらないわけですよ。
実際に印鑑を捺して、選びました

捺印マットは、見た目や手触りだけでは選べません。
またオールインワンミニをご使用になる当社のお客様は、捺印の高い精度を必要とされる方ばかり。
なんとなくの押し心地で、販売することはできません。
そんな事情を説明したところ、いくつかの革のサンプルを出していただき、サンプルの上で実際に私が印鑑を捺し、一枚ずつ捺し比べることをオススメいただきました。
その中に一つだけ、抜群に張りがあってクッション性が高く、しかも捺したときにしっかりとした押し上げを感じられる革がありました。
実際にはご提案のいずれも捺印はものすごくしやすかったんですが、その1枚は別格でした。
まさに押印のための革です。
実はこれ、店員さんが最初にイチオシしてくださった革でもありました。
さすがプロ(^_^;
また革自体も、私にとって、これまで見てきた中でいちばん好きな牛革のスムースレザーでした。
勝手に革の本場の長年の歴史を感じつつ、目的に最適かつ、嬉しくなるほどの高品質を目の前に、飛び上がるほどの感動を味わわせていただきました。
イタリア・トスカーナで鞣された革です

今回選んだのは、イタリアのトスカーナ地方で作られた牛革です。
植物由来のタンニンで時間をかけて鞣し、さらにオイルをたっぷりと含ませる「バケッタ製法」で仕上げられています。
原皮には、雄牛の肩の部分が使われています。
雄牛のショルダーはもともと厚く、繊維も力強いのが持ち味です。
そこへオイルがしっかりと入ることで、手に取るとずっしりとした重みがありながら、しっとりとなじむ柔らかさも感じられる革になっています。
見た目は、意外なほど上品です

選んだ色は、イタリア産の革らしく、イタリア語で「黒」を意味する「Nero(ネロ)」です。
雄牛の革と聞くと、表面の荒々しいものを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
ですがこの革は表面のキメがとても細かく、落ち着いた表情をしています。
染料で染め上げているため、一枚の中にもわずかな濃淡があります。
均一ではないこの色の揺らぎこそ、天然の革ならではの味わいです。
使うほどに育っていく革
植物タンニンで鞣し、染料で仕上げ、オイルを含ませた革は、使い込むほどに色が深まり、自然な艶が出てきます。
印鑑と一緒に毎日使っていただくうちに、お客様だけの表情に育っていく。そんな経年変化も楽しんでいただける素材です。
捺印マットは、当店で作ります

今回、コストを抑えるために、捺印マットは当店で内製化することにしましす。
とはいえ、革の扱いについては私はまだまだ素人です。
裁ち方から仕上げまで、手法はすべて革のプロの方にご指南いただきました。
また端材も大量に仕入れ、私自身納得のいくレベルまで持って行きたいと思います。
職人としての血が騒ぎますね。
製品化に向けて
製作に必要な道具などは、すべて発注を済ませました。
道具が揃い次第、試作をスタートさせます。
納得がいく完成度になった時点で、新しい「イタリアンレザー捺印マット(Nero)」として販売を始めます。
販売開始の際には、あらためてこのブログでお知らせいたします。
どうぞ楽しみにお待ちください。
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