最近、大変ありがたいことに「印鑑を買い取ってほしい」というお問い合わせをメールやお電話でいただくことが増えました。
鈴印が行っている「デッドストック」のプロジェクトを見て、「古い印材でも引き取ってくれるのでは?」とご相談くださる方が多いようです。
まず結論から申し上げますと、誠に恐縮ではございますが、鈴印では一般のお客様がお使いになっていた印鑑の「買い取り」は一律でお断りしております。
ご質問をいただく背景は、よく理解しています。
「良い素材だから何かに活かしたい」「故人の遺品を活かしたい」——そういうお気持ちかとお察しします。
そのため今回のブログでは、お断りの理由と、その代わりにご提案したい「もっと幸せな活かし方」をまとめました。
なぜ買い取りができないのか?
それは「あなたの大切な印鑑だからこそ」です。
見えない劣化の問題
- 朱肉の油が染み込み、材料が膨張している可能性
- 目に見えない微細なヒビが入っている可能性
- 湿度・温度変化による変形
これらを100%検査することは難しく、仮に買い取った場合、次のお客様に「不良品」を提供する可能性があります。
誰の責任になるのか?
私たちは、プロとして「良くない品質の商品」を次のお客様に渡すことができません。
だからこそ、買い取りはお断りしております。
では、どうしたらいいの?3つの選択肢があります
【選択肢1】売却する
【選択肢2】処分する
方法1:一般廃棄
方法2:奉納・お焚き上げ(推奨)
お焚き上げについて: 神社では御札やお守り、お札など神聖なものを年始に焼納する「お焚き上げ」という儀式を行っています。 古い印鑑も同様に大切な道具として扱われ、感謝の気持ちを込めて送り出すことができます。 お近くの神社に「印鑑のお焚き上げは可能か」お問い合わせください。
結果:費用がかかる場合もありますが、故人や使用者への敬意を示し、 大切な資源を丁寧に送り出すことができます。
【選択肢3】改刻する
改刻とは:古い彫刻を削り直し、新しい名前を彫り直すサービスです。象牙や水牛などの高級素材であれば、新しい印として生まれ変わります。詳細については、こちらのブログをご覧ください。
最後に
買い取りはお断りさせていただき、大変申し訳ございません。
ただ、上記の理由から、私たちは3つの選択肢をご提案させていただきました。
お手元の印は、大切な1本です。
ぜひ、その一本にとって最適な道を選んであげてください。