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「ネットの印鑑は、やっぱりネットでした」

  1. 鈴印と人

今回のブログでは、お客様の言葉を紹介したいと思います。
経緯と共にご覧ください。

ネットで作った印鑑の真実

写真はイメージです

そのときはたまたま、お店に私一人でした。
電話が鳴り受話器を取ると、おそらく私と同世代の男性の声。
話を伺うとこのような感じでした。

お客様
いきなりで恐縮なんですが、会社の実印って注文してから完成までどのくらい日数がかかりますか?

通常は1週間ほどいただいていますが、お急ぎってことですよね?
どのくらいご猶予がございますか?

お客様
そうなんです。
実は急ぎで必要になってしまいまして、〇〇日には必要なんですが・・・

お急ぎであればなんとなします。
今日中にご注文いただけましたら、その前日にはお渡しできるよう進めます。

通話が終わり、まもなくご来店。
そして詳しい事情を伺うことができました。

お客様
いやー実は私不動産を取り扱っていまして、先日独立して印鑑が必要になったんです。
最初はどこでも一緒だろうと思ってネットで黒水牛で作ったんですけどね、本体も印影もなんかものすごく安っぽいんですよ。
仕事で毎日お客様の印鑑を見ていますから、さすがにこれじゃ恥ずかしくて使えないと思ったんです。
なんですけど、〇〇日に登記しないといけなくて。
本当助かりました。

そうなんですね。
でも実際にそういうお客様も多いんですよ。
確かにネットの印鑑は異常に安いんですけど、印材から彫刻そしてケースに至るすべてにおいてコストカットしてますからね。
残念ながら比較する機会が少ないから、そんなもんだと思っている方もいますけど、普段印鑑を扱っている方は見抜いちゃいますよね。

お客様
そうですね。
ネットの実印はやっぱりネットでした。

ウチもネット販売してるんですけど(^_^;

他店様で作った印が期待に応えられていない。
その事実だけで、作り手としては妙にテンションが上がります。
急ぎではありましたが、渾身の思いを込めてお作り致しました。
お渡しする瞬間に自信を持ってお渡しできるように。

感想は「同じものを注文したのに全く別物ですね」

お約束の時間にご来店。
しかも先日ネットで作られたという印も持参されていました。
実際に私が彫った印をご覧いただき、第一声が見出しの言葉。

お客様
同じものを注文したのに全く別物ですね

ご注文の印材も同じ黒水牛の実印で、書体も同じ篆書。
どうしてそこまで違うのか?それらを簡単に解説させていただきました。

素材:黒水牛は天然材のため良し悪しがあり、表面のツヤ感が全く異なる。
書体:線や枠の、太さのルールを守る。手書きの文字を使う。内丸の大きさも最適なバランスがある。
・捺印:手彫りは柔らかく軽く捺せる。機械彫りは堅さを感じ鮮明に写らない。

実際に両方をご自身で比較しながら確認すると、その違いが明白です。
そしてまさかの一言。

お客様
せっかくなんで、今ここで印鑑届出書に捺印してもいいですか?

どうぞ。せっかくなんで、真っ直ぐ捺すコツもお伝えしますね。

お客様
びっくりするくらい簡単に綺麗に捺せますね。
こっちのと全然違います

ガラスの上でも簡単に捺せますよ。

お客様
本当だ!
印鑑捺すのが楽しくなっちゃいますね。

最後にこのようなお言葉を残して帰られました。

お客様
やっぱり印鑑は会社の顔ですもんね。
ちゃんとしたの作って良かったです。

この言葉にすべてが集約されていました。
ありがとうございました。

最後に

印章はつくるお店によって大きく違います。
例えるならレンジでチンと、手作りのプロの料理との違いでしょうか。
もちろんそれぞれに目的が違いますから、それぞれに良さもあります。

一方で想像していただきたいのは、捺印の場面です。
必ず相手がいる場面で使用するのが印鑑です。
また相手の元に渡るのも印鑑です。
つまりその人格の顔なんですね。

顔ですから量産品ではなく、ぜひあなただけの個性を表現してほしいです。
こだわり抜いた実印がどれほどビジネスに貢献するか考えてみてください。
もしそんな印鑑をお求めであれば、私たちにお任せください。

これまで店頭でお伝えし続けてきたノウハウをもとに、最高の1本をご提案させていただきます。
ネットで簡単も良いですが、実印はぜひ手に取ってご確認ください。
でも鈴印でもネット販売はしてますけどね♡

鈴印オンラインショップはこちら

 

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜
鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)
1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。
専門店として、はんこ(印章)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長

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