過去ブログ一覧

月を選択してください

カレンダー

2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

デジタル時代における「紙」がもたらす安心感

  1. 社長ブログ

私自身はガジェット好きっていうのもあって、日々の生活ではアナログ媒体はほとんど使いません。
ってか持ち歩いていません。
メモを取るのもiPhoneやMacで勝手に同期してくれますし、フォルダに入れておけばどこにいても確認できます。
スケジュールもGoogleカレンダーですし、本もiPadでKindleといった感じ。

ところがここ最近、できる人たちがアナログを多用していることに気がつきました。
周りを見渡すと、できる人に限って紙の手帳を開きます。
会議の質を高めるためには、ちょっと面倒でも紙を配った方がいいとの意見も耳にしました。
大切なことほどLINEじゃなくて電話で。

つまり人とのつながりにおいては、紙をを使用した方がより安心感があることを感じました。
今回のブログはそんなことをまとめてみました。

できる人ほど手帳派

こんな仕事をしててなんなんですが、私自身鉛筆などの硬筆が苦手です。
言い換えると、字が汚い(^_^;
後で見返したときに、なんて書いてあるのか読めない。
だから清書が必要なんですが、それはパソコンで行っています。
なら最初からパソコンで打っちゃった方が早いんじゃない?
そんな理由で手帳を持つことをやめました。

ところがふと考えてみると、この人凄いなって思う人ってほぼほぼ全員、打ち合わせの時には手帳を出します。
理由を聞くと以前は当たり前だと思っていた、ヒントが散りばめられていました。
手帳なら、パッと思いついたことを自由に書き留めたり、あとで一目で全体を見返したりできるので、アイデアを整理するにはぴったりなんですよね。
書いたり消したりの行間にヒントが残っているため、後で見返したときにそれをたどって記憶を呼び戻す効果もあります。

iPhoneを取り出せば一発なんですけど、たまにどのアプリに入力するか迷ってるうちに記憶が飛んでしまったり、あとでどこに保存したかわからないなんてことも。
便利なようでいて実は無駄も多いことに気がつきました。
1つのデバイスから膨大な量を取り出せるけど、膨大すぎてどこにあるのかわからなくなる的な。
手帳なら最初から順に見ていけばすみますよね。

会議の資料はやっぱり紙が安心

最近は会議資料がLINEやメールでPDFとして送られてくることが多いですが、「あれ、ダウンロードしたっけ?」なんてこと、ありますよね?
逆に配布側になった場合、本当に見てくれているのは相手に委ねるから、不安にもなったり。
確かに便利で簡単なんですけど、不確実なものでもあります。

でも、会議で紙の資料をもらうと、不思議と「ちゃんと確認しなきゃ」って気持ちになるんです。
持って帰って整理して、そのときにまとめる必要も出てきます。
こうして、後で中身を精査する時間があることで、知識として定着します。

また手に持つ安心感ってすごいですし、また渡されることで責任も一緒に請け負う感覚も持ち合わせることができます。
もともと紙の役割って情報の共有であったり、契約だったりします。
なので一手間掛かったとしても、その価値があることを再認識しました。

本は読んだ量が手でわかる

iPadでの読書でのストレスは、読んだ分量がさっぱりわからないところ。
感覚的に終わりが見えないんで、好きなはずの読書が少し苦痛に感じるときがあります。

一方で紙の本は、ページをめくるたびに「進んでる感」が味わえます。
今どの程度進んでいるのかも指を通して伝わってきますし、読み終えたときの達成感もひとしお
つまり目と手の両方で全体像がわかるからこそ、充実感があるんですよね。

確認の最後に印鑑を

最近はデジタルサインやチェックボックスで確認することも増えましたけど、責任感ってあまり感じられません。
対して印鑑を捺す瞬間は、強烈な責任を感じることになります。
意味合いとしてはどちらも同じなんでしょうけど、気持ちの上で受け止め方が全く違ってきます。
だからこそ今でも実印が必要なのは、この責任の認識の重みも理由の1つです。

効率を求めると便利になりますが、気持ちが通わないんですよね。
面倒だからって簡略化するデメリットは、この心が伝わらないという、人と人とが繋がる上で最も大切な部分が奪われることにもつながっているような気がします。

最後に

こうしてみると、私たちにとって紙って単なるアナログではなく、心に安心感や責任感を与えてくれる大切な存在なんだなと改めて感じます。
デジタルであれば一瞬で処理できることも、紙や印鑑を使うときにはひとつひとつの工程に「間」が生まれ、その分、確認や振り返りの時間が得られます。
この「間」が人に余裕や安心感を与えてくれるのかもしれません。

特に、印鑑を押すという行為は、その場に刻まれる「重み」や「確実さ」を感じさせます。
デジタル上のチェックボックスやサインも確かに便利ですが、紙の上で印鑑を押す瞬間には責任の意識が宿る気がします。
何かを成し遂げた証としての印鑑は、効率だけでは得られない満足感も与えてくれますね。

紙や印鑑が私たちに安心感をもたらし、人とのつながりを支えているのは、単なる道具以上の力を持っているからこそだと思います。
これからも、大切な場面では手帳や紙の資料、そして印鑑を手に取り、ひと手間かける大切さを忘れずにしていきたいですね。

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

記事一覧

関連記事

Amazonにはなくて、鈴印にはあるもの

こちらのブログをご覧のみなさまは、日々ネットを使いこなしている方が多いんじゃないかと思います。だってそもそもブログを読むって方は、少なくともスマホを持っているか、PC…

  • 244 view

押印廃止を受けての鈴印の現状

あー本当騒がしい。いい意味で話題になるのは歓迎ですけど、見る記事見る番組のほとんどがハンコが悪いかのような論調です。しかも正しい情報を基に議論があるわけじゃなく、…

  • 506 view

Amazonにできないこと

みなさんAmazonで商品を購入されたりします?ワタクシもちょくちょく利用しますよ。だってAmazonはめちゃめちゃ便利ですからね。&nb…

  • 227 view

自分が思ったようになる

最近私のところに、同じような情報が流れてきます。「自分が思ったようになる」シェアできる内容をご紹介するとこちら。職人時代に毎日聴いてた、FMラジオGROOVE…

  • 72 view

恩人

みなさんも恩人という言葉を聞いて、何人か頭に思い浮かぶでしょう。私も同じように多くの人を思い浮かびますが、その中でもいつも必ず一番最初に浮かぶ人がいます。恩人…

  • 34 view