実印や銀行印などの印章を作る時には、いろいろな決め事があります。
例えば鈴印の場合、お客様の用途に応じて何が必要なのかをご相談させていただき、それから大きさ・素材を決定し
最後にお名前に応じて書体をアドバイスさせていただきます。
自分たちで彫りますから、やはり書体や文字や彫り方にはとてもこだわっています。
そして書体を決定するにはまず見本がないと分かりませんよね?
そのための「見本帳」があるんですが、これまで鈴印で使っていたのは先祖代々使い続けていたモノでした。
歴史と年季が入ってますが、長年使い続けてさすがにもうボロボロ・・・
そんな見本帳をこの度一新しました!
新しい彫り方見本は、全部彫りました
どこに労力がかかってるのか、ぱっと見全然わからないと思いますんで、あえて解説させていただきます。
どこに労力がかかっているか?
それは・・・
全部彫って押しました!
一年かかった♡
見本帳の文字を全部彫った理由は、鈴印の文字の雰囲気を理解していただくため
昔から同じ見本帳を使っていた理由は、たった一つです。
代わりがない
これまでもいろいろ探しましたけど、今までの見本帳が一番充実していたんです。
なのに同じ見本帳は廃盤で手に入らない。
まあ仮に手に入ったとしても、すべて鈴印の文字ではない。
じゃあ作っちゃおう!
って思っても作れなかったんです。
だって彫るの大変だし、仮に彫ったとしてもIllustratorとか使えなかったからレイアウトできないし・・・
なので代わりを用意できずに、ずっと同じのを使ってました。
でもこれまた日々の成長でしょうかね。
Illustratorを教えてくれるスペシャルな仲間が周りにいましたし、いろいろな印刷物を作っていただいてきたために何となくサンプルとなるイメージもある。
あとは彫って取り込んでレイアウトして印刷するだけ。
しかも自分で作ってみて使ってみないと、使い勝手も分からない。
自分で作らないと使いづらいときに直せない。
なので仕事の合間を縫ってコツコツコツコツコツコツコツコツ・・・
と彫り続け、ようやく完成しました!
それだけ労力をかけた理由はたった1つです。
それは、鈴印の文字の雰囲気を理解していただくため。
簡単に作る方法はいくらでもあります。
一般的にはPC文字をそのまま◯に収めるだけ。
これなら多少のPCの知識があれば、誰にでも作れます。
それじゃあ意味がない!
だって見本帳はPC文字で「手彫りですから、これよりもっとよくできますよ!」って言っても分かりませんからね。
だから全て手彫りの見本帳を作りたかったんです。
まとめ
多分書体の種類はかなり多いと思います。
同じ書体でも縦と横で雰囲気はガラッと変わります。
なのであえてそれも全部彫りました。
そして鈴印はお客様に「好きな書体を選んでください」といったスタイルは取っていません。
だって文字によって合う合わないがあるから。
だから店頭ではお名前を伺った上で、お名前に最適なレイアウトをご提案させていただいたおります。
やはり「多くの中から自分に最適」なアドバイスをするべきですから。
最初は数が多いんで「えっ!こんなに多くの中から選ぶの?」って思われるかもしれませんが、ご安心ください。
最適な書体をこちらからご提案させていただきますので。
やはり専門的に足を運ぶメリットって、専門的な知識だと思います。
せっかくですから印章を作る際は、そんな知識も持ち帰っていただけたらと思います。