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象牙印材の製造工程

  1. 印材
  2. 1831 view

ここでは象牙が、「牙」から「印材」になる一連の工程をわかりやすくご紹介します。

機械加工と職人の手作業の両方の工程を見ていきましょう。
この比較から素材の良さだけでなく、製造工程が理解できますので、象牙印材の魅力が一層深まることでしょう。

2016年10月20日に公開したブログですが、2022年2月8日に、2024年4月16日にリライトしました。

象牙の製造工程〜機械編

大手メーカーの工場での撮影を通じて、象牙がどのように加工されるかを動画でご紹介します。

玉切(たまぎれ)

象牙を印材に適した長さに輪切りにします。

印面磨き

この工程は電動ノコギリを使用し、断面の荒れを研磨機で滑らかに仕上げます。

切断作業

印材の直径サイズごとに更に細かく切り出します。

荒削り

この段階では角が立った六角形のような形のため、円柱形に研磨します。

 

この段階の印材はまだザラザラしています。

この後、最終研磨を行います。

印面付け

次に印面側を、再度平らに磨きます。

機械に近づきすぎて、最後ぶつかっちゃいましたけど・・・

バフ掛け

このように丁寧に磨き上げられ、問屋や全国の印章店に送られます。

象牙の製造工程〜手作業編

手作業による詳細な工程を、鈴印が依頼している職人さんの作業を写真と共に紹介します。

象牙の切断

最初に象牙を中心付近で切断します。

象牙は長く弧を描いており、端を万力で挟むと片方が天井に向かってしまい、作業がしにくくなります。
その後の作業がスムーズに進められるよう、初めに適切な位置で切断します。
この工程でも手で直接触れながら、無駄がないよう細心の注意を払いつつ作業を行います。

玉切(たまぎれ)

必要な印材の長さに応じて切断します。
仮に60ミリ丈の印材の場合、62ミリとやや長く残すことで、私たち彫刻師が印面を平らに削る作業をした際にも、60ミリを下回らないよう設定されています。

ニス塗り

加工する際に熱が加わったり、乾燥などによって、ひび割れを防ぐためニスを塗ります。

墨掛(すみかけ)

輪切りにした象牙ごとに、目的の大きさや形をとるために、レイアウトを決めていきます。
これこそ手作業の醍醐味で、高品質で綺麗かつ、少しも無駄なく印材がとれるよう最適なレイアウトを設計します。

印材切断

墨掛で作ったしるしに合わせて、ノコギリで切断していきます。
寸分の狂いも許されない、正確な作業です。

木端切り(こばきり)

印材の外側に残る余分な個所をノコギリで落としていきます。

皮切(かわきり)

さらに形を整えるため、ヤスリで削り落としていきます。

旋盤加工

印材を旋盤という機械にはさんで、棒状の印材の形に仕上げた後、頭、印面を形付けます。

バフ掛け

最後にバフ掛けをして丁寧に磨き上げ、完成です。 

最後に

機械作業と手作業、それぞれに良さがあります。

機械作業は数多く作れ、コストを抑えることができます。
手作業は象牙の素材に向き合いながら、個性を最大限に引き出すことができます。

製造工程は異なりますが、いずれも象牙に対して真摯に向き合い、また非常に大切に扱われています。
印材の最高峰である、象牙を扱う自負を感じさせてくれる一連の流れでした。

1本の象牙印材の背景にある物語を知ることで、一層その素材に愛着を持っていただけたら幸いです。

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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