宇都宮駅近辺をご存知の方は、駅前に商店街がないのはご存知かと思います。
どちらかと言うと、JR宇都宮駅よりは東武宇都宮駅の近辺の方が商店街らしいっちゃらしい。
東武宇都宮駅の周りには東武デパートもありますし、かの有名なオリオン通りもありますからね。
鈴印はそんな、商店街がない方のJR宇都宮駅の近くにあります。
商店街じゃないから、お店が点在する感じ。
ただかつては、宇都宮駅近辺も商店街でしたし、鈴印もその一角を占めておりました・・・
駅前商店街がなくなった理由
私が小さい頃は、鈴印の前の通りは商店街だったんです。
だから私の母は、毎日の買い物はほとんど近所で済ませてました。
お肉屋さん、お魚屋さん、八百屋さん、パン屋さん、化粧品屋さんなどなど・・・
みな専門店ですからね、同じ「買う」でもただモノを買うだけじゃなく「こうしたら美味しいよ!」なんて秘伝のレシピと共に。
そんな駅前商店街に激震が走りました。
1990年、今から25年前ですね。駅前にロビンソン百貨店が誕生したのです。
元々駅前には駅ビルしかありませんでしたから、開店当初は大賑わいでした。
なんでも揃いましたから、私も毎日行ってましたね〜。
しかし一方で、駅前の商店街はそれに伴い次々と人通りが少なくなってきました。
昔ドラマなんかでもやってましたよね?近所にデパートができてお店が倒産・・・的な。
そこまで極端ではなかったんですがやはり一箇所で済むデパートは魅力的でしたから、徐々に人々はそちらに向かい多くのお店は残念ながら閉められました。
振り返ると当時営業していた中でも小売店と言われる業態のお店は、もう数件しか残ってませんね。
それから13年後の2003年、そのロビンソン百貨店は倒産しました。
鈴印が残っている理由
最近でこそ話題になることは減りましたが、親父はよく聞かれてましたね。
「ロビンソンができて駅前の流通がめちゃくちゃになり、ほとんどが倒産しちゃった中、鈴木さんは相変わらずご繁盛ですね。なんか秘訣はあるんですか?」
親父の回答は見事に的を得てましたね。
「特殊な仕事だからじゃないですか?」
確かに商店街っていうと生活必需品だったり、日曜雑貨品を扱ういわゆる物販という形態のお店が多いかもしれません。
そんな中ハンコを彫って納める、製造業とまでは言いませんが受注販売、要するにオーダーメイド商品を扱ってましたからね。
親父はこうも言ってました。
「やはり家の強みは技術です。これだけはよそ様には真似できませんからね。」
まとめ
なんでこんな昔話を思い出したかっていいますとね、現在は当時と似ているんじゃないか?って思ったんですね。
要するに、地域のみんながお互い力を合わせて商売をやっていた時代から、デパートができ流通形態が一気に変わった当時。
そして商品をお店で買っていた今までから、Amazonや楽天やアスクルに代表されるネットが主流になり、流通形態が一気に変わってきている現在。
おかげさまで鈴印は今もなんとかここで商売ができています。
それは今も昔も、鈴印でしか手に入らないモノを販売していたからに他なりません。
最近ではあちこちで、打倒Amazonなんて言葉も聞きますが、私はあまりそういう感覚はありませんね。
だってAmazonで買えるモノが、そもそもほとんどありませんから。
ま、あえてAmazonを意識するとしたら、Amazonで同じ商品を見つけたら店頭からなくす、それくらいですかね。
ま、実際減らしてる商品も結構ありますしね。
今後もこの流れは加速するんでしょうね。
ならば鈴印も加速させないと、完全なる独自化に向けて!