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行政手続きにおける押印廃止報道を受けて、三文判のタワーを撤去しました

2020.12.07
鈴印の舞台裏

ちょっと前にテレビやネットなどで連日報道されていましたね、役所の手続きでハンコが不要になると。
私としましてもですね、当然良い気分ではありませんよね。
ただ単に役所内での規則変更だから粛々とやればいいだけの話なのに、それがさもハンコ全てがなくなるような間違った報道をされて。
まあデジタル化が進んでいるかのように見せるパフォーマンスに、ハンコが利用されていた感は拭えませんね。
繰り返しますけど、役所内での捺印のルール変更だけであって、ハンコはなくなりません。

とはいえ、私としても1つの良いきっかけになりました。

行政手続きにおける押印廃止報道を受けて、三文判のタワーを処分しました

密かに数年前から検討していたんです。このタワーを処分しようかどうするか?
鈴印では三文判を3種類ご用意しています。
ラクトと呼ばれる小さなプラスチックと、ちょっとだけ大きくて黒檀のこちらと、もっと大きい黒檀の3種類。
私たちはこれら既製品を総じて「出来合い」と呼んでいます。
これらがいわゆる行政手続きにおける無駄な押印と悪者にされていたものに当たるんでしょうか?
とはいえ、急に捺印が必要になってオーダーでは間に合わない。
そんな方にとっては非常に便利で、ほぼ在庫も欠かすことなく揃えることで、感謝の声もいただいておりました。

ところが時代の流れと共に、っていうかわざわざ今回のように声高々に叫ばなくても、日々の簡易手続きでの押印は減っています。
そのため販売数は著しく減っていました。
そもそも私たちも既製印を販売することにはあまり前向きではありませんでしたが、全く需要がないワケじゃないし、少しでもお客様のお役に立っているならと、比較的後ろ向きな意識。
しかもこちらは1本1,000円ですし、数も5,000本とかなりの金額にもなりますから、処分するにもそりゃ躊躇していました。

きっかけは冒頭の行政手続きの押印廃止報道でした。
私たちとしては役所が決めていたルール、つまり簡易手続きでも押印が必要なため、その方々が困らないように用意していたんですが、それが無駄との烙印を押されました。
なら処分してしまおう。おかげさまでこれまでの迷いが嘘のように消えましたね。
またタイミングを同じくして店舗のプチ改装を行い、余計なものはこの際まとめて処分してしまおうと。
もうね、勢いがついちゃいましたから、タワーだけでなく中身まで。
向こうからいらないって言われてすがり付く気もございませんので♡

最後に

でもご安心ください。
今回処分したのは既製品ですから、機械で簡単に彫ることも可能です。
もちろん1,000円ってわけにはいきませんけど、安く早くご用意できますので。

逆に鈴印としての方向性を改めて見直す良いきっかけになりました。
まあ別にこうしてブログに書く必要のない話かもしれません。
だってただ単に鈴印の社内で、取り扱い品目の変更だけですから。

ま、ささやかなパフォーマンス返しでございます♡

 

 

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鈴印の「手彫り全行程」完全収録。

太陽と海と夏があればだいたいご機嫌な三代目。 日々「印」を通して、誰かの価値がちょっと上がるような仕事ができたらと考えている。 手彫りの美しさに惚れ込み、ブログでその魅力や違いを発信するのがライフワーク。 書くことも話すことも好きで、気がつけば毎日ブログを更新している。 ときどき印章の話から脱線するのもお約束。 趣味は筋トレと海と長距離ドライブ。

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