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骨印彫刻

手彫り

いつものように、印材を持ち込まれての彫り直しでしたが、まさかここで初体験をすることになろうとは・・・

 

 

骨印彫刻

お母様が使っていたものだけど一体何の印材なのか?また使う価値があるのか?
そんなご質問と共にご来店いただきました。

パッと見は象牙かな?なんて思ったんですけど、どうも雰囲気が違う。
かといって鯨でもなさそう。
理由は所々に見受けられる模様なんです。
象牙は格子状の模様しかありませんし、鯨は輪っかのような模様が見えるはず。
今回の印材は、そのどちらとも違う模様でした。
なのでカバの歯かな?なんて予想でお受けいたしました。
お受けした決め手は、元々彫ってあったこと。
誰かが彫れたんなら、私に彫れないわけがない。
それにしてもこの材料の歪みが謎・・・

いざ彫ってみると、これが全く予想だにしない彫り心地。
どう違うかっていうと、異常に硬いんですよ。
私にとってキングオブ硬いは鯨です。
そのレベルじゃないんです。
ちなみに鯨は硬過ぎて刃物が引っかからず、滑ちゃう感じ。
そして彫り進めるほどに、明らかに切れ味が落ちていくんですね。
対して今回の印は、刃物が死んでる?ってくらい入っていかないんです。
本当、硬い石でも彫ってんのかってほど。
そして無理矢理彫ると、一刀ごとに刃こぼれを起こしていきます。
泣きそうでした♡

そんな体験を踏まえつつ、印材詳しい方に確認したところ「もしかして骨では?」との回答でした。
私の知識では、象牙=歯と同程度。
で、硬さに関しては歯=骨って思ってたんですけど、動物になると違うんでしょうか?
でもさすがにこのレベルになると、DNA鑑定でもしないと何の骨かは特定できない気がするんですけど、どんなもんなんでしょう?
どなたか詳しい方いらっしゃったら、アドバイスください。

 

最後に

そんなワケで、印刀ほぼ全滅となりました、、、涙
まあ良い機会なんで、全部研ぎ直ししましたよ。

そしてもし次同じ依頼をいただいたら・・・どうしようかな〜。
正直あまり気乗りしないですけど、相手によりますかね♡

 

 

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一生に一度の印章だから、確かな一本を。

太陽と海と夏があればだいたいご機嫌な三代目。 日々「印」を通して、誰かの価値がちょっと上がるような仕事ができたらと考えている。 手彫りの美しさに惚れ込み、ブログでその魅力や違いを発信するのがライフワーク。 書くことも話すことも好きで、気がつけば毎日ブログを更新している。 ときどき印章の話から脱線するのもお約束。 趣味は筋トレと海と長距離ドライブ。

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