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印鑑の彫刻名を、フルネームか、苗字か、お名前で迷ったら・・・

  1. 印鑑をつくる

ここでは印章製作の際に迷う、彫刻名について解説していきます。

迷いがちな実印・銀行印・認印の彫刻名ですが、実は考え方はシンプルです。
最低限のルールは決まっているので、それをクリアすればいいだけ。

一般的に選ばれる傾向と共に、それぞれに適する理由を知れば、もう迷うことはなくなります。

 

実印はフルネームが人気です

印鑑では一番大切とされる実印。
大切なだけあって、印鑑においては唯一ルールが存在します。
地方自治体によって違いがありますが、参考に宇都宮市の文字に関するルールを抜粋します。

住民票に記載されている「氏名」、「氏」、「名」、「旧姓(旧氏)」もしくは「通称」、または「氏名、旧姓(旧氏)もしくは通称の一部を組み合わせたもの」で作られていない印鑑。
出典:宇都宮市役所

つまり実印は、住民票に登録されている文字なら、フルネームでも、苗字だけでも、名前だけでも登録可能となっています。

そのためどれで作ったらいいのか?を迷われる方が多いようです。

 

実印はフルネームを選ばれています

鈴印では、実印はフルネームが一番人気です。
やはり一番特別な印章ですから、姓名全てを入れるフルネーム印を選ばれる方が多いのでしょう。
もちろん中にはお苗字だけの方もいますが、鈴印ではごく少数派となっています。

また以前は、女性はお名前だけの方も多く見受けられましたが、最近では女性もフルネームという方も増えてきています。
お名前だけであれば姓が変わっても使えるとのことでしたが、現在は法改正によって(ちょっと面倒ですが)旧姓のままでも使えるようになりました。

・お住まいの市役所等で、旧姓の印鑑を登録できるか確認する(引っ越す予定の場合は引越し先で)
・戸籍謄本とマイナンバーカード(通知カード)で旧姓併記の請求を行う
・旧姓の印鑑で印鑑登録を行う

男性の姓が変わる場合も増えていますから、性別で分ける方も少なくなってきています。

また仮に上記の旧姓登録ができなくても、柘植以外であれば彫り直して使うことも可能です。

【男性人気】
No.1:フルネーム
No.2:苗字
No.3:名前

【女性人気】
No.1:フルネーム
No.2:名前
No.3:苗字

 

実印はフルネームがオススメです

次に鈴印としてオススメする理由をご紹介したいと思います。

1.他の印と区別しやすいから
2.実印の語源が「実名の印」だから
3.あなたのブランディングのため

印章は長い歴史を持ち、年月を重ねるごとにブラッシュアップされています。
そして行き着いた結論が、現在主流となっています。
実印=フルネーム
と思われる方が多い理由もそこにあります。

最近急激に変わってきたのが女性の実印。
先ほども申し上げましたが女性、特に未婚の方はお名前で作る方が多かったですが、フルネームの方も増えてきました。
とはいえ数としてはまだまだお名前の方が多いのが現状です。
ただし、もう姓が変わらない既婚の方に関しては、今までもフルネームが大多数です。

以上のことを参考に、ご予算や、これまで継承されてきたご家庭の考え方などと照らし合わせてお選びください。

 

銀行印は名前が人気です

銀行印は登録印ですが、文字の内容に制限はありません。
あまり大きな声では言えませんが、私鈴木が「佐藤」印でも、ゴリ押しすれば場合によっては通ってしまうこともあるようです。
とは言え一般的にはもちろん、その方の姓名で作られる方しかいません。
また最近ではその自由度の高さから、お気に入りのイラストを一緒に入れた銀行印など、その種類は多岐に及んでいます。

 

銀行印は名前を選ばれています

鈴印では、銀行印は名前が一番人気です。
人に見せるというよりも口座のセキュリティに必要な印章ですから、ファーストネームではなく、ファーストネームが家族間でも分かりやすいです。
最近ではより格調高く銀行印にもフルネームをお選びいただく方も増えてきていますし、もちろんお苗字だけの方もいますが鈴印ではごく少数派となっています。

これまでの流れで見ると、以前は「苗字」で作る方が大半でしたが、最近では性別問わず「名前」が人気。
理由として、多くのご家庭では、特にお子様の印は銀行印は奥様が一括管理される場合が多いようです。
全て苗字ですと誰の銀行印なのか分からなくなってしまいますが、お名前なら一目瞭然ですね。
唯一の例外として、ご結婚を機に姓が変わるのを記念して、お苗字で作る方もいらっしゃいます。

【男性人気】
No.1:名前
No.2:フルネーム
No.3:苗字

【女性人気】
No.1:名前
No.2:苗字
No.3:フルネーム

 

銀行印は名前がオススメです

次に鈴印としてオススメする理由をご紹介したいと思います。

1.それぞれの識別のため
2.オンリーワンの個性
3.一生懸命考えてつけた名前だから

1.それぞれの識別のためは、前述した通りです。
家族が増えると本当探すのがストレスになっている方も多いようです。
まるでパスワードのように、その都度銀行に行って「違う」ってなるのは時間も労力も無駄になってしまいます。
そんなことがないように、事前に分かりやすくしておく方がオススメです。

2.オンリーワンの個性。
以前は家族というピラミッドが大きかったように思います。
そのため〇〇家を表す意味でも苗字の銀行印。
対して現在は、個性がより発揮される時代になりました。
家単位ではなく、個性。
そういった意味でもお名前が最適かもしれませんね。

3.一生懸命考えてつけた名前だから
鈴印でお名前を強くオススメするようになったのは、私に子供が生まれてから。
父の時代は迷わず苗字でしたが、私自身考えに考え抜いて決めた長男の名前。
どうしてもそれで彫りたくて完成すると、名前が現実のものになったような不思議な感覚がありました。
そんな体験を踏まえつつ、時代の流れやメリットも大きかったことから、名前をオススメするようになりました。

繰り返しますが銀行印は制限がありませんので、基本的に自由です。
その自由の中からあなただけの個性を見つけてください。

 

認印は苗字が人気です

認印は登録印ではないため、全く制限はありません。
三文判でも構わないし、ゴム印だってシヤチハタだって、落款印でも良いのです。
そのため自由に個性を表現できます。

 

認印は苗字を選ばれています

鈴印では、認印は苗字が一番人気です。
役割としては、不特定多数の方に自分の意思がそこにあることを示すものです。
そのため対外的に通用しやすいことを優先して、お苗字。

また同様の理由から、対外的にお名前の方がわかりやすい場合はお名前。
経営者の方などは、あえてフルネームにすることでその立場を表現している方もいます。

【男性人気】
No.1:苗字
No.2:フルネーム
No.3:名前

【女性人気】
No.1:苗字
No.2:名前
No.3:フルネーム

 

認印は苗字がオススメです

次に鈴印としてオススメする理由をご紹介したいと思います。

1.不特定多数に認知されやすい
2.他の印と区別しやすい
3.きちんとした印象を与えやすい

1.不特定多数に認知されやすい
みなさんが苗字で作る理由と一緒です。
自由度が高い認印ですから、やはりわかりやすいことが大切です。
男性は実際にも苗字が主流ですし、また逆に女性はあまりお名前を出したくない場合もあるかと思われます。
そういった意味でもお苗字がオススメです。

2.他の印と区別しやすい
銀行印では家族単位での管理のお話をしましたが、こちらでは個人単位での区別になります。
実印=フルネーム
銀行印=名前
認印=苗字
としておくことで、ご自身のどの印なのかが瞬時にわかります。
また登録と照合する印ではないので、誰の認印を捺しても問題ないといった側面もあります。

3.きちんとした印象を与えやすい
印の話とはちょっとそれますが、例えばサインをする場合でも公式な場面では、あまり名前で書かないですよね?
逆に名前は特に親しい間柄で交わされると思います。
つまり苗字=公式なニュアンスがあります。
もちろん名前で失礼ってことはありませんが、不特定多数に見られる印ですから、苗字の方が捺しやすいのではないでしょうか。

 

 

 

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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