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象牙の品質の見分け方

  1. 印材
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「手に取るだけで分かる!印材選びのコツと詳細ガイド」

象牙はその希少性と美しさから長い間、印材として特別視されてきました。
しかし象牙の品質には幅広い差があり、選び方を間違えると大きな後悔を招くことも。
このガイドでは、初心者から専門家まで、誰もが象牙の品質を正確に見分けられるようにわかりやすく解説します。

2013年9月21日に公開したブログですが、2021年11月13日に、また2024年4月13日に再度リライトしました。

象牙の基本知識

象牙の品質を知るためには、まずは全体像や、見極めるポイントを知る必要があります。
まずは基本知識からご紹介します。

象牙の全体像

全形牙と取れる印材の名称

 

上の画像は全形牙(ぜんけいきば)と呼ばれる加工前の大きな象牙で、各名称は全形牙から取れる各部位を表しています。
そしてここでは一般的に流通している「縦目」と呼ばれる、牙に対して根付から先端に向かう方向に向かって切り出した印材について解説します。

象牙の品質を見分けるポイント

■色と光沢

高品質の象牙は均一で明るい色をしており、生き生きとした自然な光沢があります。
天然の明るく均一な白色は価値が高く、またややピンクがかった色は、さらに希少価値が高いとされます。

■キメの細かさ

キメの細かさは彫刻だけでなく、捺印においても影響を及ぼします。
外側から中心にかけてキメが細かくなり、中心付近はほとんど見ないほどになります。

■触り心地

滑らかで均一な触り心地が高品質の証です。
ざらつきが少なく、指先に吸い付くような感触が味わえる象牙ほど良素材となります。

象牙を横から見た輪切り

象牙を輪切りにしたサンプル

「縦目」の印材は、ちょうど輪切りにした状態が印面になります。
ではまず輪切りにした見本をご覧ください。

黒丸マーカーで示された形で切り出され、外側から中心に向かって希少性が高まります。
輪切りから見える細かい模様(キメ)が、品質の違いを示しています。

この拡大画像では、外側の荒いキメから中心に向かうにつれて細かくなる様子が見て取れます。キメの細かさが品質の高さを示しています。
ちなみに中央の穴は神経の跡で、全形牙の多くはこのように大きな穴が空いています。

また外側のヒビは、キメが荒すぎるために起こる現象です。

それらを踏まえて、弊社では以下のようにランク分けをしています。

※尚、全ての全形牙のうち、約半分はどこを切っても並材で、6段階に分けられる時点で上質象牙といえます。

では実際の印材でみていきましょう。

印材としての象牙のランク

印材は前述の通り品質によって「色と光沢」「キメの細かさ」また「触り心地」が違います。

並材

並材

並材

■色と光沢:白さはあるが、光沢はほとんどない
■キメの細かさ:荒すぎてひび割れを起こす
■触り心地:凸凹でざらつき、ヒビの部分は引っ掛かりを感じる

※ちなみに弊社では並材は取り扱っておりません

中材

中材

ここからは弊社で取り扱っている象牙、5番目の「中材」になります。

■色と光沢:やや白っぽいものが多い。象牙らしい光沢がある。
■キメの細かさ:格子柄の綺麗なキメが見える。象牙のキメが均一な象牙が良品。
■触り心地:上質材と比較すると多少のザラつきは感じられるが、象牙本来の吸い付き感を味わえる。

上材

上材

上材

4番目のグレードになります。

■色と光沢:やや白っぽいものが多い。奥から鈍く光るような光沢を感じられる。
■キメの細かさ:並材よりもより細かな格子柄のキメが見える。象牙のキメが均一な象牙が良品。
■触り心地:上質材と比較すると多少のザラつきは感じられるが、象牙本来の吸い付き感を味わえる。

上上材

上上材

上上材

3番目のグレードになりますが、ここから一気に希少価値が高く、イチオシのグレードです。

■色と光沢:ややピンク掛かったアイボリー色が多い。奥から鈍く光るような光沢を感じられる。
■キメの細かさ:うっすらと見えるため象牙らしさを感じられ、一番バランスが良い。
■触り心地:滑らかで吸い付くような触り心地で、高級感が際立つ。

特上材

特上材

特上材

現在かなり入手困難になっている限りなく最高峰に近い印材です。

■色と光沢:トロッと透けるようなピンク色が多い。奥から鈍く光るような光沢を感じられる。
■キメの細かさ:よく見るとわかる程度。透き通るような美しさで、触れるたびに品質の高さを実感できる。
■触り心地:滑らかで吸い付くような触り心地で、高級感が際立つ。

極上材

極上材

極上材

国内最高峰で、全体の象牙から0.25%程度しか取れない。

■色と光沢:ややピンク掛かったアイボリー色が多い。奥から鈍く光るような光沢を感じられる。
■キメの細かさ:ほぼ見えず、透き通るような美しさで、触れるたびに品質の高さを実感できる。
■触り心地:これ以上ない滑らかさで、吸い付くような触り心地が一層増し、これ以上ない高級感を味わえる。

最後に

象牙の品質を見分けるための基本的なポイントを紹介しました。
これらの知識を活用して、次に印材を選ぶ際はより正しい選択ができるでしょう。

象牙の印材は、主にアフリカやアジアの象の牙から取れる天然素材で、地域によって「ハード材」と「ソフト材」に大きく分けられます。
さらに取れる部位によっても希少価値が異なっていきます。
この話題についてさらに詳しく知りたい方は、以下のサイトをご覧ください。

今回のブログに関してご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
また実際に印章をご注文になる場合は、以下のリンクからお求めいただけます。

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鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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