契約の多いお仕事の方にはお馴染みでも、一般の人にはほとんど縁がない捺印もあります。
例えばそれは「割印」と呼ばれるモノだったり「契印」と呼ばれるモノだったりです。
ただ大きな契約等で皆さんもどこかで押す機会も出てくるかもしれませんし、経営者の方なら当然一度は押した経験があると思います。
とまあ、何となくコムズカシイ書き出しをしちゃいましたけど鈴印ブログなんでね、もっとコムズカシイ話は専門サイトにお任せして、さらっと表面をなぞる程度に書いてみたいと思います。
そうそう、あとこれらの印を上手に押すも書いてあります。
ちなみに池上彰のニュースそうだったのか!で、あの池上彰さんが、日本に住んでいるなら知っておきたい知識として、はんこを分かりやすく解説されていましたので、シリーズ第3弾として、2016年7月20日に書いたブログを2018年5月29日にリライトしました。
割印と契印の違い
契約書などを作る際に2枚の紙を重ね、その重なった部分にハンコを押すことあります。
これが「割印」とか「契印」と呼ばれます。
どっちもなんとなく聞いたことありますかね?
でも明確に使い分けがあるんですよ。
なのでその比較と共にご紹介しますね。
割印とは、同じ書類が複数あるときに押す印
割印
割印とは、同じ書類が複数ある場合に、
- それぞれ同じ日に同じ内容で作成されましたよ
- それをお互いに証明しますよ
って印(しるし)。
ポイントはこの「同じ書類」ってところですね。
同じ書類にそれぞれの印を重ねて押して、それぞれに保管して言った言わないを防ぐのが目的、それが割印の役目です。
よって割印とは、2ページ以上あるときに押す印。
契印
契印
契印とは、書類が2ページ以上にわたる場合に、
- その書類が続いてますよ
- それをお互いに証明しますよ
って印(しるし)。
割印が「同じ書類」に使うのに対して、契印はページが続いている印です。
これは途中を抜いちゃったりするのを防ぐ意味ですから、書類の端と端を合わせて押します。
これによって連番であることも分かるようになるワケです。
よって契印とは、複数ページが続いている時に押す印。
割印や契印を綺麗に押すコツ
これまで割印等の2枚重ねを押した経験のある方は、こう思ったコトがあるのでは?
そうなんです。
紙がコピー用紙みたいに薄いのならまだしも、契約書って厚みのある場合が多いですからね。
なので重ねると段差ができて、その部分が綺麗に写らない。
ま、法律上はそこがきっちりと写らなくてもあまり問題にはならないんですが、どうせなら綺麗に押したい。
そんな捺印を大切にされている方のために、綺麗に押すコツをお教えしちゃいましょう!
まずは一番の問題は段差があること。
このように紙の厚みの分だけ高さに差が出て、段差になってしまいます。
だから段差をなくしちゃいましょう。
方法はこう
下になっている書類の下に、別の紙(斜線部分)を一枚、もしくは同じ高さになるまで重ねて滑り込ませます。
これだけで下の書類を持ち上げて、上の紙との段差がなくなり綺麗に押せます。
これ簡単だけどスッゲー綺麗に押せるんで、一度試してみてくださいね。
最後に
鈴印は法律専門店ではなく印章専門店なので、あまり突っ込まずにサラッと書いてみました。
ただ割印は契印、深く掘り下げるとまだまだ色々パターンがあります。
さらに詳しく知りたければ、「割印」とか「契印」で検索していただけば、様々な情報が出てきますのでご自身でよろしくお願いします。
今回言いたかったのは、どちらも文書を2枚以上重ねて押す印というコトです。
割印や契印を押すのは契約ですから、お互いに内容を認めたという意志を証明したコトになります。
つまり、後から「聞いてない」「言ってない」が通用しなくなるってコトです。
こういう契約で怖いのは、一方が熟知していて一方が全く知らないってコトなんです。
要するに知ってる人に、いいように利用されてしまう可能性があるってコトなんです。
だから少しでも事前にこう言った知識を身につけて、あれ?と思った時は迷わず聞いたり調べたりしましょう。
世の中の多くの経営者は、捺印をとても大切にしています。
それは怖さを知っているからです。
あなたが今押そうとしている文書、それは本当に押しても大丈夫でしょうか?
万が一迷ったのであれば、方法は1つです。
それは・・・押さない。
全ての捺印の基本でもあり、結果それがご自身の財産を守ることにも繋がりますから。
捺印は慎重に。