あー本当騒がしい。
いい意味で話題になるのは歓迎ですけど、見る記事見る番組のほとんどがハンコが悪いかのような論調です。
しかも正しい情報を基に議論があるわけじゃなく、ハンコがデジタル化を妨げる害悪だ、サインじゃなくてその辺で買ってきたハンコになんの意味がある、等々どこでも買える三文判=ハンコって図式。
押印廃止なんて強い言葉で叫ばれているようですが、省庁の三文判を捺すのをやめようってだけの話にも関わらず、メデイアは世の中から全てのハンコをなくすかのように報じます。
あのね、無理ですから。
実際に総務省でも住民票の申請はサインのみになりましたけど、住民票の異動手続きは押印かサインって、しっかり押印が残っていますから。
社内規則は社内で決めればいいですが、対外との取引は何か問題が起こった時のためにきちんとした証明が必要で、その最重要事項が印鑑って法律でも制定されていますしね。
少々熱くなり前置きが愚痴っぽくなりましたけど、今日の本題。
本日は月に一度の税理士さんとの打ち合わせ、って言うか成績発表のご報告。
改めてこんなことを言うのもおかしな話なんですけど、おかげさまで売り上げが上昇中でございます。
ハンコ不要が叫ばれる中、売上が上がっています
理由は単純です。
昨今テレビやニュース等で騒がれている不要なハンコは、そもそも鈴印では扱っていないからです。
以前も書きましたけど、政府で言われている押印廃止は社内規定、つまり会社(役所)での不要な押印は廃止しましょうって内容です。
言い換えますと、例えば鈴印の社内でハンコを使うのはやめましょうね、ってルール変更です。
それをあたかも世の中の全てのハンコがなくなるかのような報道が繰り返されるため、誤解されている方が多いんです。
ちょっとだけ普段はあまり書かない内情を書いちゃいますと、役所で使用されるハンコっていわゆる相見積もりで少しでも値段の安い業者に発注されます。
実際に確定した金額を知ることができたんですけど、それはそれはびっくりするほどの低価格。
では実際にそんなに安いのをどうやって作るのか?売値が恐ろしく抑えられている以上は、原価はさらに抑えられます。
いわゆる機械彫りは当然として、その機械彫り業者にも高い安いがあるんです。品質を落として手間を落とせば、いくらでも安いものは作れますから。
そのため私はこれまでも、別に捺す必要のない文書に捺すためのハンコを、作る意味のないくらい安い価格で作る意味はどこにあるの?なんて考えていました。
そもそも企業理念の「印を通してお客様の価値を高めたい」に添わない仕事ですので、創業以来一貫して役所の印や卒業記念の印は取り扱っておりません。
つまり今言われている押印不要は、鈴印の売り上げには一切関係のない取り組みなんです。
また一方で売り上げが上がる要因として、お店の減少が挙げられると思います。
少しづつですがハンコ店さん自体の数もじわりじわりと減っています。
するとありがたいことに、その後任としてお選びいただくことが増えているようです。
そしてネットの売り上げも右肩上がりです。
手前味噌ではございますが数年前にHPをリニューアルし、当初は動きの少なかったサイトも、おかげさまで現在は非常に好調です。
コロナで外出の機会が減った影響もあってか、その時期から忙しくさせていただいております。
本当ありがたい限りです。
簡単にまとめますと、ハンコ不要の影響を受けず、店頭やネット共にご注文の数が増えているため、売上が上昇中となっています。
本当みなさまのおかげです。
ありがとうございます。
最後に
本当今日は余談が多いですけど、ついでに。
聞くところのよりますと、現在マスコミ等は「押印廃止=ハンコ店さん反対」って図式を作りたがっているようです。
その方が盛り上がるのは私レベルでも想像できますから。
でも実際に私の周りの印章店のみなさんは「要らないのは無くしていいんじゃない」って意見です。
だって要らないもののために一生懸命彫っているわけじゃありませんから。
なのにそういった意見があまり表面化しないところに、なんらかの意図を感じちゃったりするわけです。
本当どうしても言いたいことは、偏った一方的な意見に振り回されないで欲しいってことです。
ハンコはなくなりません。
その証拠って言ってはなんですけど、鈴印の売り上げは上がっています。
捺す必要のない印はなくなるかもしれませんけど、捺す必要のある印はなくなりません。
だって役目があるから。
人生の大きな節目に自分の意思を表す印。
そのために私たち鈴印は、これまでと変わらずに心を込めて彫り上げて参ります。
そんな訳で本当ありがたいことに忙しくさせていただいているご報告でした。