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印章の手書き文字とPC文字ってそんなに違うの?

  1. 手彫りと手書き
  2. 2624 view

ここでは、印章の手書き文字とPC文字との違いを解説します。

印章製作において一番大切なのも文字デザイン、具体的には手書き文字を使っているか?もしくはPCフォントを使っているか?になります。
なぜなら手書きとフォントは、直筆の手紙とPCで作った資料と同じくらい違うからです。

印章に一番求められるものは唯一無二ですから、手書きに勝るものはありません。
ただ一方で手作りになりますから、価格も高くなり、かつ時間もかかってしまいます。
一方でPCフォントなら、安く早く作れるメリットもあります。

そのため以下から、それぞれ比較をしながら解説していきます。
見た目だけでなく、複製のしやすさや耐久力も違いが出ますので、ぜひ参考にしてください。

2016年3月25日に書いたブログですが、2022年1月18日に再びリライトしました。

 

手書きの文字とPC文字は見た目が違います

まずは実際に見ていただきましょう。

左が手書き文字で、右がPC文字。
※中央のバーを左右に動かせます

手書きの文字は、線の太さと空間が揃っていて、動きも滑らかです。
対してPC文字は、線の太さが揃ってなく、空間も広い部分と狭い部分があって、曲がる角度も無理やりな感じ。
ではなぜ、PC文字はこんな風に強弱が出てしまうのか?
その原因は先ほど述べた、四角い文字を丸の中に収めることに関係します。

言葉よりも実際のPC文字製作動画の方がイメージしやすいと思いますので、そちらをご覧ください。

丸の中に、配置された四角い文字。
印章は丸の中にたっぷり文字を広げる必要があるため、上下左右に広げていきます。
そして伸ばす際に、線の太さが変わっていくのがわかります。
線を引っ張ることで、ピクセルの形が変わり太くなっていきます。
線の曲がる角度も滑らかであるべきですが、フォントが四角で作る特性を持つため、どうしても無理が出てきます。

手書きが丸に合わせてバランスよく書きはじめるのに対して、PCフォントはすでにあるフォントを丸に対して変形させるため、見た目が大きく違ってきます。

【見た目】
手書き:線の太さが揃い、また線の動きも自然
フォント:線の太さにばらつきがあり、線の動きに無理が出る

 

手書きの文字は、機械で彫っても複製しにくい

手書きは文字のバランスが良いだけでなく、複製しにくい側面もあります。
一般的に複製の問題に関しては、手彫りか機械彫りかの違いと捉える方が多いようですが、実際には文字デザインに大きく左右されます。

詳細は別の機会に委ねますが、例えば手書きの文字をPCに取り込んで、機械で彫ったとしても、2本と同じものが作れないのと同じ原理です。
そのため仮に同姓同名であっても、その都度書くことによって、同一のものが作れないようになります。
人が書くことになりますから線の角度や太さも変わってきますし、文字も実はかなりの種類が存在し変えていきますので、組み合わせも無限大になります。
つまり最初のデザインにアナログを使用することで、出力がなんであれ同じものができないんですね。

【複製に関して】
手書き:機械で彫っても、複製は難しい
フォント:量産可能

 

手書きの文字とPC文字は、長く使っていて差が出ます

意外かもしれませんが、手書き文字は長期使用とも相性が良いのです。

印章を長く使っていて起こる問題の1つは、写りが悪くなること。
原因は印材の摩滅や、印面へゴミなどが入り込んでの目詰まりだったりするんですが、それを彫り方で変えることも可能です。
想像してみてください。
細い線より太い線の方が耐久性が高い気がしますよね?
線と線の感覚が、狭いより広い方が目詰まりしにくいですよね?

そういう視点で、もう1度見てみましょう。

機械で彫られた細い線は、彫刻の際に強い力がかかっているため弱く、また極端に狭い箇所は目詰まりを起こしやすくなります。
対して、文字が均等にゆったり入っていると、無理のある部分がないため、長く使った際の耐久性に大きな影響を及ぼします。

【耐久性】
手書き:摩滅や目詰まりが起こらないように彫っている
フォント:痛みが起こりやすい

 

最後に

以上が手書き文字とPC文字の違いになります。
大きいと捉えるか小さいと捉えるか、もしお悩みの解消になれば幸いです。

印鑑の歴史は古いので、当時は手書き+手彫りでした。
そして徐々に効率化を求め、フォントや機械に置き換わってきています。
つまりベースには職人の手作業があるんですね。

これは見方を変えると、スーツなや靴などのオーダー品に近いのかもしれません。
体に合わせてジャストなサイズにしつつ見た目をよくするか、ある程度型を決めて合わせていくのか。
当然それによって期間やお値段も変わってきます。

印章は長く使うものです。
後から作り替えも難しい傾向もありますので、じっくりご検討ください。

 

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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