鈴印は6月決算でして、ようやく決算の処理も済み、きちんと税金もお支払い致しました。
企業としても義務ですからね、清々しい気持ちで一杯です。
捺しましたよ、決算書に実印を。
やっぱなんとなく緊張感のある瞬間ですね。
2013年8月29日に公開したブログですが、2021年5月26日に大幅リライトしました。
決算書に印を捺す理由
経営者の方なら、一年に一度必ずやってくるのが決算。
そして税理士さんなどで決算書を作っていただき、捺印。
みなさん、なぜ決算書に印を捺しているかご存知でしょうか?
恥ずかしながら以前の私はその意味もよく分からず、なんで?って聞かれると「親父がそうしていたから」なんて理由だけで実印を捺していました。
でも印を求められる時って必ず意味があります。
決算書って提出先が何箇所かあるんですね。
私はなんとなく税務署に出すためって思っていましたが、他にも銀行だったり株主だったりと色々。
そして今の税務署への提出は電子申請ですから、そのための捺印は必要ないんです。
捺印を必要とするのが金融機関なんですね。
なぜならその決算書が本物である証明が欲しいから。
捺印の意味って本物であることの証明です。
捺印がない文書は、誰でも簡単に複製できてしまいますからね。
だから借入などの責任が伴う根拠になる決算書が、改ざんされていたら大変。
そのため決算書に捺印をするんですね。
また当然ながら決算書は契約ではありませんから、実印の必要もない。
まとめるとこんな感じになります。
決算書に印を捺す理由:金融機関が必要とするから
決算書に捺す印の種類:認印で構わない
そして一番勘違いしてはいけないのが、決算書の本来の意味は提出するためのものではないってこと。
決算書を作る目的=業績の把握
学校の通知表にあたるのが決算書なんです。
そこに捺印をするってことは、意思の確認にもなります。
つまり自社の成績を認めるってことも、決算書に捺印をする意味に含まれているんですね。
なかなか深いです。
決算書には実印を
以上が決算書の捺印の意味ですが、ここまでどこにも「実印」というワードは出てきていません。
でもやはりここは実印を捺すべきであると私は考えます。
なぜなら親父がそうしていたから。
なぜか税理士さんから決算書の内容を聞く時だけは、私を同席させてくれました。
一通り業績の説明を受け、最終的に実印を捺す。
決算書って捺す箇所が凄く多いんです。
でもその1つ1つに緊張感を持って捺す仕草が、なんかかっこいいって思ってたんです。
印には詳しい親父でしたから、そこに必要とされない実印を捺していたってことは意味があったと考えます。
それは自社の成績に実印を捺すくらいの覚悟を持てということ。
普段私は「必要な時以外は実印を捺さないで下さい」と言っていますが訂正します。
そこに自分の想いを込めたい時はぜひ実印を押して下さい。
最後に
今回は印を捺すルールではなく、情緒的な話になりました。
印鑑レスなんて方向に向かいつつあり、捺印がさも不要であるかのように語られています。
ところが実際には印がないことで文書が偽造しやすくなり、それに伴った犯罪もすでに出始めています。
紙がある以上、その真正を保つためには捺印が必須です。
どうでもいい文書への捺印が減ることは私も大歓迎ですが、重要な書類への捺印は今後も変わりません。
あなたの決算書は、偽造されても構わないものでしょうか?
あなたの決算書に、誰が責任を持ちますか?
それらの意思があるのであれば、ぜひ実印を捺してみてはいかがでしょうか。
電子化が進んでいるからこそなおさら、その価値が高まりますので。