今年3月に、山梨県立博物館で開催されていた「国宝金印」の展示会に行ってきました。
やはりこの印章を生業としているせいか、昂る思いもあって、お土産にレプリカを購入しようとしたけど売り切れ。
その後調べると、福岡市文化芸術振興財団で販売していることがわかり即購入。
届いていたんですが、何かとバタバタでようやく店内に展示することができました。
金印のレプリカが届きました
金印って大きな印のイメージを持つ方も多いと思うのですが、実際はかなり小さいです。
よく農作業中に発見できたなと驚くほどです。
手のひらにすっぽり収まります。
ただ、重量が61gとズシリとした重さは高級感があり、買ってよかったと感じさせてくれる満足感があります。
桐箱を開封すると、中には詳しいメモ書きが同封されていました。
せっかくなので文字起こしをしておきたいと思います。
国宝金印
「漢委奴國王」複製
国宝の金印は、印面に「漢(かんの)/委奴(わのなの)/國王(こくおう)」の五文字が三行に陰刻され、天明四年(1784)に筑前国那珂郡志賀島村叶の崎(福岡市東区)より発見されました。
鈕(紐を通すつまみ)はとぐろを巻いた蛇で、鈕孔には長さ一丈二尺(2.8m)の紫の綬を通して結ばれていたと考えられます。
印面の一辺は、2.347㎝で漢代の一寸にほぼ等しく、重さは108.729gです。
中国の歴史書「後漢書」倭伝に「建武中元二年(57)倭の奴国貢を奉って朝賀す。・・・光武賜うに印綬を以ってす。」とあり、弥生時代に最も栄えた国のひとつで福岡平野にあった奴国の王が、後漢王朝に使節を派遣し、武光帝から送られたのがこの金印です。
当時の印章は、公文書や通信文の封印に用いられたものです。
封印は、文書を収めた箱を紐で縛り、その縛り目に付けた粘土に押印して封をしたもので、文書の機密を守る鍵の役目を果たしています。
この金印は、日本と中国の二千年の交流の証しであり、現在は福岡市博物館に常設展示されています。
監修 福岡市博物館
販売 (公財)福岡市文化芸術振興財団
山梨県立博物館でも展示はレプリカの期間が長かった
ここまで読まれて「なんだよ、レプリカかよ」と思うなかれ。
なぜなら実際に山梨県立博物館でも本物の金印の展示は僅かの期間で、ほとんどがレプリカだったからです。
【金印特別展示終了】
— 山梨県立博物館 (@kaiseum_ypm) March 21, 2023
本日、国宝「金印 漢委奴国王」(福岡市博物館蔵)の期間限定展示が終了しました。多くのお客様にご覧いただき、ありがとうございます。
明日22日(水曜)は休館日、次の開館は23日(木曜)です。23日から金印複製(東京国立博物館蔵)を展示します。引き続き印章展をお楽しみください。 pic.twitter.com/kgbJacofnm
つまり鈴印にある金印のレプリカは、山梨県立博物館に展示されていたものと同じとも解釈することができます。
まあ無理矢理考えればですが。
最後に
せっかくなのでお店の目立つ場所に設置しました。
ただいまご来店感謝祭を開催していますので、この機会にぜひ鈴印に足を運んでみてください。
もちろん金印だけは見に来られるのも大歓迎です。
あの歴史の授業で習った金印は、遥か昔からの歴史を感じさせてくれる魅力あるアイテムでした。