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「つくる」

  1. 社長ブログ

「つくる」を楽しむ

休日に子供のお供でおもちゃコーナーをウロウロしていたら衝撃的なポップが!

 

「つくる」を楽しむクラフトあそび

 

かつては衣服や家もすべて、人が自分の手で作っていたはず。

いつから「作ってもらうこと」が当たり前になったのでしょう?

最近のモヤモヤが晴れたような気分になりました!

最近つくってますか?作ってもらってばかりじゃありませんか?

 

自分もこの「つくる」を仕事にしてますから余計反応しちゃうのかもしれませんけど、しかもこの伝え手の言いたいことと違っちゃうかもしれませんけど・・・

 

最近も「もの」を大切にしなくなった気がしませんか?

 

良いものが安く簡単に手に入る世の中になりましたからね。

ファーストフードに代表される簡単に安く食べられる食べ物、ファストファッションに代表される安く数年で買い換える洋服。そして・・・

みんな忙しいから急いで提供され、かつ安い食事はありがたいですし、毎年一着数千円で最先端のファンションが楽しめればお得かもしれませんよね。

 

そして起こる様々なトラブル。

ファーストフードの異物混入問題や製造工程でのトラブル問題、ファストファッションの店員さんへの恫喝問題など。

ただモノづくりのコストを抑えて効率化を求めれば「ブラック企業」にもなるし、人件費を削ったら安全管理もそりゃずさんになりますよね?

そして安い商品になるとなぜか必要以上にお客さんにへりくだる店員さんと、必要以上に横柄になるお客さん。

 

なんか全てはこの「つくる」体験の不足から来てる気がしてしょうがないんですよね。

 

 

「つくる」ことで得るもの

創作やアートは特別な人だけのものではなく、みんなに開かれば楽しいあそび。

そして創造性を発揮することは大きなよろこび。

下手でも、遅くてもいいから、自分のこころを表現する楽しさを忘れずに。

「つくる」ことは自分を表現することですからね。

「買う」んじゃなくて「つくる」ことはどれだけ楽しいか。

 

料理を機械じゃなく手でつくるプロの料理人の方は「つくる」ことが大変だけど楽しいでしょうし、洋服だって同じだと思うんですよ。

そしてそれはプロだけに与えられた特権じゃなく、誰でも一緒だと思います。

 

私が考えるものを「つくる」事で得られるものは・・・

  • つくる大変さを知る
  • つくる楽しさを知る
  • つくるプロセスを知ることによる想像力を知る

つまり「知る」ことが「つくる」事で得られるものです。

 

何かを形作るプロセスはなんでも大変です。

でも大変だからこそ作り上げた時の喜びは何物にも代えがたいですし、むしろ大変だった方がその充実感は格別です。

そして作り上げた人にしか分からないプロセスを知ることができます。すると出来上がった「もの」を見てそのプロセスがなんとなく分かり、それによる想像力も同時に併せ持つことができるはずです。

 

小さい子供はその全てを新鮮な体験として楽しみます。

ペンで字を書き、ハンコを押し、ハサミで切り、のりで貼ります。

そして完成した「もの」を自慢げに披露してくれます。

これこそが「つくる」原点なのかな?なんて思います。

 

それが大人になるとその体験が減ります。

なぜなら大人は簡単に手に入れる方法を知っているからです。

それが「作ってもらう」ではないんでしょうかね?

 

 

文明と文化の違い

ある方がおっしゃっていて感銘を受けました。

「文明の究極は大量生産。文化の究極は唯一無二。」

要するに、人々の生活が便利になるために平等に同じクオリティの物を大量に安くつくることが文明の行き着く先であり、他では手に入らない希少性の高い手作りの物を1つ1つつくることが文化の行き着く先だと。

 

人々が便利に生活できるよう発達した文明も、最初は文化からはじまったんですってね。

人がつくった物を真似して、それを効率化させて文明になります。

人がつくった物なくしては、大量生産にもなりませんからね。

しかしつくってもらってばかりでは、つくる能力は作れません。

だって新たな想像ができるのも、新たな創造ができるのも、人だけです。

 

今まで文明が文化よりも大切にされていたような気がします。

安く早く大量に作ることがお客様満足度の向上につながるとされて。

 

一方、職人さんが1つ1つ作る作品は、時間もコストもかかり、量産なんて不可能です。

なのに日本のものづくりは世界で高く評価されてきました。

しかしこれまで日本国内ではそのものづくりはあまり評価を受けてこなかったように思います。

それが結果、職人さんの著しい減少につながってます。

 

「つくる」体験がなければ、「つくる」を職業に選ぶ人も減ってしまいます。

「つくる」ことは文明を発達させる上でも不可欠です。

なぜなら職人さんが「つくる」ものから全てが始まりますし、職人さんがつくるものは買い手の使う先まで想像しているからです。

 

それにはまず体験が必要!

 

子供達の「つくる」体験が日本における職人さんの地位の向上、そして世界における日本の地位の向上につながれば・・・

 

ワイワイ楽しむ声が響くおもちゃ売り場で1枚のPOPを見て、ひときわ怖い顔をしてそんな考え事をしていた休日となりました♡

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜
鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)
1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。
専門店として、はんこ(印章)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長

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