先日とある方からこんなご質問をされました。
「鈴印さんでは何を売っているんですか?」
「ハンコです。」
「いや、ハンコはモノですよね?お客様は鈴印さんでハンコを購入する際に何を求めているんですか?」
「(・・・なんかめんどくさい人に関わっちゃったな♡)」
とか思いつつ・・・ちゃんと考えてみました。
みましたが、お客様が何を求めていらっしゃるかは自分で考えてもよく分かりませんので、いろいろ店頭を中心に伺ってみました。
鈴印で印章を購入されることは、一緒に安心を購入されること
いただいた回答を何となく羅列しています。
「そうですね。親にも薦められたし、ここなら間違いないって感じでしょうか?」
ありがとうございます!
「他にもハンコ屋さんはいろいろありますけど、一番信頼できる気がしました。」
ありがとうございます!
「簡単な三文判は他で買っちゃいますけど、実印はやはり鈴印さんですよね。長くやられてるって一番信用できますからね。」
今度は三文判も買いに来てくださいね♡
他にもいろいろいただきましたが、浮かぶキーワードは「間違いない」とか「信頼」とか「信用」でした。
ワタクシ昔から思っている心理が1つあります。
それは・・・
「あなたを信用している」って言ってる時は、実は信用してない
どんな人生歩んできたんだ♡
でもこれ深層心理であると思うんです。
だってね、心から信用してたらわざわざ信用してるって言わないじゃないですか?
だから「あなたを信用してるよ。だから信用に応えてね。」って時に「信用してる」って言いませんか?
つまりその時点ではどこかに不安があるんですよ。
そりゃそうですよね?だって長年一緒にいて考え方や性格を知り尽くしているワケじゃないですから。
と言うことは結果
お客様は安心を求めていらっしゃる
という結論に至りました。
安心を販売するということは、その全てに責任を持つこと
お客様が鈴印で印章を購入する際は、一緒に安心を購入されるということが上の分析で分かりました。
じゃあ鈴印で安心を販売するって一体どういうコトになるのか考えてみました。
やはりお客様は鈴印の全てを知るコトはできないです。
もしかして途中で適当に彫ってないか?材料とか適当に選んでいないか?失敗しても適当にごまかしてないか?・・・
悪く考えると、そんな疑念がつきまとうのかもしれません。
というコトは適当の反対をすれば良い。
つまり・・・
真面目に厳しく全てに責任を持つ
ってコトになるのかもしれません。
まとめ
ここまで考え、逆に自分たちに自信が持てました。
だってそれは、私たちが親父に一番厳しく言われていたコトに他ならないからです。
商品の検品は恐ろしく厳しかったですし、彫刻に関してもそうでした。そして梱包や包装に至るまで、それはそれは細かくチェックが入りました。
一見あたりまえのように感じますが、それは言うは易し行うは難しでした。
人間ですから、どうしてもどこか気が抜けてしまう部分が出てしまいますから。
だからその状態の時は、なかなか仕事も全面的には任せてくれませんでした。
でもそれも時間の経過と共に、逆にその徹頭徹尾まで入念にチェックすることが当たり前になります。
すると任せてくれるようになったんですね。
1つの問題提起をいただきその答えを探すと、必ず親父からの教えにつながります。
つまり、時代が変わっても変えちゃいけない本質がそこなのでしょう。
なので今日も、真面目にかつ自分に厳しく、全てに責任を持って彫り続けております。
— suzuin (@s_nobu12345) 2016年5月11日