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印鑑は覚悟の証

  1. 印鑑の物話
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先日、司法書士の友人と話す機会がありました。
司法書士といえば、法人の登記に関わるお仕事です。
登記といえば印鑑です。
なかなか興味深いお話が聞けました。

印鑑は覚悟の証

まずは最近の設立の際の印鑑事情を伺いました。

会社の印鑑ですよね、実際のところ昔は良い印鑑を作る社長さんが多かったけど、最近はできるだけ安くって方も増えてきてますね。
でも考え方だけでなく致し方ない部分もあって。
理由は資本金です。
昔は最低でも100万円だったのに、最近ではそれ以下の場合も増えてきています。
すると設立の時点でお金がないから、全てをできるだけ低価格でってなるのは当然です。

なるほど目から鱗でした。
私自身、日々良い印を求める方々とお話をしているため、こういったお話はとても新鮮でした。
一方で、このようにも教えてくださいました。

でもね、やはり私たちの立場としては、良い印鑑を使ってもらいたいんです。
なんでかって?
それは印鑑を捺すことは、覚悟の証だからですよ。
捺したらもう逃げられないんですよ?
だからその覚悟を持って、捺していただきたい。
覚悟を決めて捺すあの瞬間、あれは儀式なんです。

私自身も実印を捺す時は、今でも大きな決断の時です。
もちろん仕事柄、かなり良い印を使っていると自負しています。
そして捺印の際は心のどこかで「この印を使っているってことは約束をきちんと遂行する人間だってわかるでしょ?」なんて思いもあったりします。
やはり司法書士の方も、同じように感じていらしたようです。

私も長くこの仕事をやってきましたから、色々な方を見てきました。
もちろん全てじゃないけど、良い印を使っている社長さんの会社は長続きするんですよ。
さっきも言った覚悟が違うんです。
最近は強い覚悟で臨む人ばかりじゃないから、結果として現れますよね。
その気持ちが使う印鑑に現れているんでしょうね。
だから私としては良い印を使ってもらいたいと思ってるんです。

最後に

印鑑ってただの印でもなくて、ただの物体でもなくて、特別な何かを感じるのは私だけではないと思います。
それが「覚悟」であることがわかりました。
もちろん合理的に考えれば、確認した印(しるし)でしかありません。
とはいえ未来に責任を負い、想いを込める瞬間を見守っているのはご自身だけではありません。

「大丈夫かな?」
「この人なら大丈夫」

印を捺す時は約束の時です。
それなら安心して「この人なら大丈夫」と思ってもらいたいですよね。
相手あっての自分ですから。

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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