私はハンコを彫る職人です。
だからいつも思うんです。
自分が彫ったハンコがあまりよく写らなかったりすると、ちょっとした怒りにも似た感情がわき上がるってモンです。
とは言え、じゃあどれを使ったらいいの?って調べても、そもそも朱肉の良し悪しを比較しているサイトもない。
それに朱肉にはスポンジ朱肉やら練り朱肉、またそれぞれに様々な種類があって「一体どれを買ったらいいのか?」そんな風に悩んじゃう方も多いのではないでしょうか?
やはり日常的に使うのって事務用朱肉です。
なので本日は事務用によく使われるスポンジ朱肉に絞ってご紹介したいと思います。
今回このブログを書きたいがために、ありとあらゆる朱肉をお取り寄せして比較しました。
そこで色々試してみるとたった1つだけ、ぶっちぎりで性能が優れてる朱肉があったんです。
まずはそのぶっちぎりの朱肉をご紹介したいと思います。
※2015年4月10日に公開したブログですが、現在は朱肉の比較サイトも増えてきました。また現在鈴印で毎日売れている「鈴印朱肉」誕生のきっかけになったのがこのブログでした。おかげさまでアクセス数も多いため、文言等を現在の内容に追記修正し、2020年6月6日に再度公開しました。
これで決まり!印鑑職人が感激した事務用朱肉
スーパーエース朱肉
箱は地味ですし、ネーミングもどことなく地味。
でも中身は凄いんです!
シールが微妙・・・
そしてふたを開けますと
このしっとり感と盛り上がりが、すでに絶品の予感。
では実際に押してみて、他の一般的に流通していると思われる朱肉と比較してみましょう。
メジャーな朱肉を徹底比較
今回様々なサンプルを試し、その中でも代表的なモノで徹底比較しました。
条件を一致させるため、印章は全て私が彫った象牙印、弊社オリジナルの捺印マットを全てにおいて使用しました。
某100円の朱肉
開封して最初の捺印がこちらです。
実は今回の調査まで使ったことがありませんでしたし、また今回の調査のきっかけにもなる朱肉でした。
鈴印で極上の印をお求めのお客様が「最近写りが悪い」とのことで、伺ってみるとこちらをご使用でした。
そのため急遽買い求め試し捺ししましたが、その写りに驚いたもんです。
だって買ったばっかりなのに、そろそろ替え時?みたいな状態。
そもそも100円で売ることが目的で作られているワケですから、それはそれで納得です。
国内有名朱肉
私達の業界ではかなり有名な朱肉ですけど、大人の事情からメーカー名は伏せておきます。
さすがに色はとっても良いんですけど、凄くかすれます。
朱肉の目的は綺麗に印影を残すことですから、ちょっと扱いづらさを感じてしまいます。
シ〇〇ハタ朱肉
こうやって比較する非常に良い朱肉ですし、他のまとめサイトなどでも1位に選ばれていることが多いです。
印影は見やすいし、乾きが早い。
公式で、約3秒で乾きますからね。
ただし実は私自身は結構不満が残る朱肉です。
一番の理由は色合いですね。
なんかシヤチハタネーム印とかを押したみたいで、安っぽい印象は拭えません。
機能だけを求めるならいいんですけど、趣が足りないんですよね。
スーパーエース朱肉
こういうことです。
線がくっきりと濃く、そして重みのある濃い色合い。
しかも乾きも3秒と恐ろしく早いんです。
つまりこの中で最も印影が綺麗で、乾きが早く、そして色合いに重みがあります。
以上の理由から、今回の調査ではスーパーエース朱肉が圧倒的であることが分かりました。
追記
今回のブログを元に良い部分を改良し、完成したのが鈴印オリジナルの鈴印朱肉です。
そのためリライトした2020.6.6現在では、鈴印朱肉をオススメしています。
実際捺印の性能はもちろん、見た目や持ち運びにも徹底的にこだわり、現在考えられる上で最高の朱肉に仕上がったと自負しております。
捺印は重要な場面で必要になりますから、くっきりと重みがある方が信用度も増します。
またかすれて何度も捺し直しでは、貴重な時間と手間を無駄にしてしまいます。
そして良い印章の性能を100%引き出すことができるのは、やはり良い朱肉の役目だったりもします。
もし捺印が綺麗にできないと感じられたら、朱肉を変えてみるのも一つの手ですよ。